漫画小説ネタバレ考察

リゼロ24巻の完全ネタバレと解説考察!シャウラの正体とレイドが2層から動けた理由!5つ目のルールとは【6章プレアデス監視塔編】

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今回は『Re:ゼロから始める異世界生活アニメ』4期が放送されればその内容となる6章プレアデス監視塔編についてネタバレ解説していきます。

今回は6章の4つ目で内容としては24巻になります。

内容は簡易的にまとめていますので詳しく知りたい方は是非書籍を買いましょう!WEB版と書籍版では変更点がありますが、書籍版に沿った内容で紹介していきます。6章はここからどんどん面白くなります!

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リゼロ本編ネタバレ
9〜15巻(4章聖域編) 16〜20巻(5章水門都市編)
21巻(6章監視塔編) 22巻(6章監視塔編)
23巻(6章監視塔編) 24巻(6章監視塔編)
25巻(6章監視塔編)
リゼロ外伝小説ネタバレ
アポカリプスガールズ 剣鬼戦歌
氷結の絆 紅蓮の残影
魔女のアフターティーパーティ Golden Sibilings
オルコス領の赤雪 EX4最優紀行
ゲーム偽りの王戦候補

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リゼロ24巻ネタバレストーリー

ナツキ・スバルのリスタート

嫉妬の影にエミリアと共に飲み込まれ、自分がわからなくなる。この先に自分の求める自分があるのか。『ーー愛してる』そんな不安が声に溶かされ薄れる。そしてナツキ・スバルは覚醒した。エミリアに名前を呼ばれると、その美少女を確認する。それを意識した途端に顔が熱くなり、声が出せなくなる。

そこにベアトリスが話しかけてくると彼女の存在に心が動いた。ベアトリスを掴んで一気に引き寄せた。ベアトリスの名前を連呼しスバルは実家に帰ってきたかのような可愛さだと褒める。スバルの興奮をエミリアとベアトリスが収める。スバルを優先して死地の中でも気高くあった二人は変わらない。それを確かめて、それを求めて、それを今度こそ、やり通す為に。ナツキ・スバルは『ナツキ・スバル』として全てを取り戻すために「戻って、きたぜ…」スバルは全てを奪還する為の新たなループを開始する。

そして朝食の場でスバルは書庫で記憶を失った事を話し頭を下げた。そしてエミリアがフォローを入れる。緑部屋で記憶喪失を打ち明けた時にこの場でのフォローをお願いしていた。そして死に戻りの能力についてスバルは何か大切なものを失っているのではないかと考え「まさか俺の記憶が消えてるのって死に戻りの代償じゃねぇだろうな…」と言う。

そこでラムがバルスが不安がっているようには見えないと言ってくる。しかしベアトリスとエミリアが擁護してくれる。そして「それにしてもお、お兄さんってばホントに困ったさんよねえ」とメィリィが話しかける。スバルが今最も意識してしまう人物。メィリィの名前を呼ぶと名前は覚えててくれてるのねと言う。スバルは物の名前とかはわりと覚えてるけど人との思い出とかになると結構ぐずぐずだと言う。

そして「…それって、例えば昨日のこととかもなのお?」と聞かれ「そうだ」とスバルは答える。その答えを聞いてショックを受けるのがユリウスや密会があったとされる襟ドナだった。

ポイント

4章では嫉妬の影に飲み込まれた時、エキドナがペトラのハンカチを刃に変化させて自殺させてくれたから死に戻りできたが、なぜか今回は自殺もなく死に戻りできたような描写になっている。その違いは不明。




ラムとの会話

そしてスバルは「事故現場として一番可能性が高いのは倒れてる俺をエミリアちゃんたちが見つけれくれたタイゲタの書庫だ」と言うと「ちゃん…」とエミリアが呟いた。前の周回でもスバルとの会話中にこんな反応を見せた。何か致命的な見落としがあるのだろうか。

そして頭の整理でも必要だと思うからと休憩を入れて、その間にラムと水汲みでもしてくると言う。2人きりになるとラムはさっきの茶番はどういうことなのかと聞く。ラムがスバルの記憶喪失を真に受けていないのは毎回のこと。それはレムの存在。スバルにはレムとの繋がりがあった。それがラムの存在を大きく支えていた。それ故にラムはスバルの記憶喪失を認めることができなかった。

しかしスバルは記憶がないのは本当だと話す。話し続けるスバルにラムは「やめなさい、バルス。それ以上…」と言う。しかし「レムのことも俺は」「バルス!!」とラムがスバルを掴み壁に叩きつける。「ーーレムは必ず取り戻すよ」「どの口で…取り戻すも何も忘れたんでしょう」「それでも取り戻す。レムのことも記憶のことも、この塔にきた目的も、全部一切合切やり遂げて全員で帰る!ーーそのぐらいの報酬、あって当然だ」「そのために力を貸してくれ」

「昨日までのナツキ・スバルならこんな情けないこと言い出さなかったかもしれねぇ。けど今の俺には」ユリウスが託し、ベアトリスが信じ、エキドナが赦し、エミリアが願った、そうしてみんなに期待されるナツキ・スバルならばこの手詰まりの状況を変えられたのかもしれない。でも今のナツキ・スバルにはそれができない。諦めて何もできないと駄々をこねるにはこの塔にいる人達が愛せすぎる。

「その怒りは今は後回しにしてくれ、その代わり約束する」「必ずやり遂げる。何度でも食らいつく。この約束を破ったら煮るなり焼くなり好きにしろ」と言うとラムは「バルスが約束なんて笑わせないで。この世で一番信用の置けない条件をよく自分から出してきたものだわ」とスバルの約束破りはひどいものだと言われる。




雪解けを待つあなた

「でしゃばりだったのよ。口先だけはぺらぺらと回る男だったの。それなりに小器用で雑用を任せるのに向いてた、あとエミリア様とベアトリス様をあやすのも得意だったわね。あとは…」「あとはなんだ?」「ーーそれとレムを大事にしてくれた」

声の調子が変わりラムの感情の凍えた声音に色がつく。「バルス。本当にレムを忘れたのね?」「…ああ」「バルス。本当にレムを思い出すのね?」「ああ、全部思い出す。レムだけじゃなく他の全部も」「レムのことだけは死んでも思い出しなさい」「ああ、それは誓える。ーー死んでも全部思い出すよ」それを聞いてラムの威圧感が消えた。

そしてバケツを持ち部屋に戻る。「俺は…確かにここにいたんだよな?」「ーー馬鹿ね」「今はほんのひと時、見えなくなっているだよ。多くのものが積み重なってなくしたように感じるだけ。それは冷たい雪に埋もれた花のように、雪解けの季節が訪れればすバタを見せる。ーーきっと、ただそれだけの話なのよ」スバルは今の表情をラムに見せられなかった。だから何も言わずにこちらを見ようともしないラムの在り方がこの瞬間のスバルには本当の慈母のように思えた。

スバルは最悪の悲劇を知る者として万全を尽くす。だからまず最初にスバルは。これ見よがしに高所の縁に立ったスバルの背後で微かな息遣いを感じた。意識していれば存在の端を捉えることが可能なぐらいに適度な気配の殺し方。それを事前の知識で感じ取り寸前で身を翻す。「おっと危ねぇ。俺の代わりに落っこちるなよ」突き出した両手が空振りしてその勢いで前のめりになる相手の体をスバルは伸ばした手で支える。

「さあ、話をしようぜ。俺を殺した責任とってもらうからな」そう言ってスバルは腕を掴んだ少女。メィリィに笑いかけ、過去に二度自分を突き落とした犯人に推理を叩きつけた。




これからの話

メィリィは目を見開いていた。悲劇を事前に防げたことは喜ばしい。だがこの幼い少女が過去に二度スバルを突き落とした殺人犯だったのだと実証された。「俺を殺した責任ってまた変なこと言い出すのねぇ、お兄さん」とメィリィはすぐさま唇を緩め微笑む。「ひょっとしたら記憶をなくした拍子に色々抜け落ちちゃったのかもしれないわあ、そうじゃなきゃこんな誤解なんてしたりしないはずだもの」「わたしがお兄さんを殺そうとするなんてひどい誤解だわあ」と堂々としらばっくれる。

しかしメィリィならば納得がいく。彼女は悪く言えば場当たり的に行動する。その場の自分なりの最適解を選ぶ。それが彼女の生き方の道標。それはまさしく獣の在り方そのもので、ちょっとばかり手本にした相手の影響を強く受けすぎていたから。

「前々から俺たちを殺そうとしてたってんならそうするチャンスがいくらでもあった。でもお前はそうしなかった」「けど俺を殺そうって動機が今朝になって急に芽生えてきたんなら話は別だ。今朝ってより昨日の夜からの連鎖反応ってほうが正解か?」メィリィの表情が変化した。「…もしかしてえ、あたしって嵌められたのかしらあ?」「試したんじゃないのお?記憶をなくしただなんて嘘をついてわたしがお兄さんを突き落とそうとするかどうか…塔について、わたしの利用価値も切り捨てるにはもってこいの頃合いだものお」

「勘違いするなよメィリィ。俺の記憶喪失はお前を騙すための嘘なんかじゃない、本当の話だから普通に深刻だ」「結局お兄さんはどうしたいのかしらあ?」「あんまり長引く殺し方はお勧めしないわあ。お兄さん隠し事するの下手そうだか…」「ーー俺はお前を殺すつもりも傷付けるつもりもない。このあとも明日からもこれまでと同じ付き合い方をしていくつもりだ」「…は?」メィリィの表情が再び変化した。

「幸いお前の反抗は未然に防がれたから当事者の俺たちが内緒にしておけば何も起きてなかったことにできる」「せめてちゃんと話し合おう。不満があれば俺もできるだけ耳を貸すから」「不満?不満って…」「不満なら今この状況がそうだわあ!信じられない!」「信じられない、信じられない、信じられないわあ…」




殺人は癖になる

「今わたしが何しようとしたのかお兄さんはわかってないのよお!そうじゃなかったら変だわあ…」こうまで取り乱すメィリィをみたのはスバルも初めてのことーー否、死者の書の中で一度確かに目にしていた。昨夜の行動。書庫でスバルと遭遇し動転した彼女はその後ナツキ・スバルとの会話を経て記憶をなくしたナツキ・スバルの殺害を決意した。

だが、その急造の殺害計画は諸刃の剣。スバルの死後どうやって殺人の容疑者から外れるつもりだったのか。ラムやユリウス、襟ドナならスバルよりよっぽどスマートに一度も死なずに真相を暴き出すだろう。そのことにメィリィの頭がまわらないとも思えない。だからこれはーー「お前の突発的な犯行だ。衝動的なもんだよ」言い逃れをするつもりも証拠も隠そうとする努力もない。メィリィには他の選択肢がなかっただけ。ーー殺人は癖になるから。それ以外の選択肢がないくらいメィリィが歩いた道が過酷なものだったから。

「お前は殺人が癖になってるだけだ。物事を解決するための選択肢に他の方法が浮かばないだけなんだ。それはお前のせいじゃない」「わかったように言わないでよお!お兄さんに…あなたに!わたしの何がわかるっていうの!?」「ーーわかるよ」激昂したメィリィが硬直する。「メィリィ。俺にはお前のことがわかる。気持ち悪いかもしれねぇけどひょっとしたら俺よりお前のことわかってる奴はこの世に二人といないかもしれないぜ?」

思い出されるのは死者の書を読むことでスバルと同一化したメィリィの亡霊による誘惑ーー「いいやそうじゃない」前回陰鬱な疑心暗鬼に駆られるスバルを惑わすように度々囁きかけてきた声。それを今回は一度も聞いていない。もう二度と聞こえまい。スバルはメィリィの死者の書を経由して物心ついてから決して長いとは言えない生涯を理不尽に閉じられるまでを見届けた。

その日々の中にはメィリィには大きすぎる恐怖を与えられた経験と唯一光る思い入れがあった。その思い入れの名こそが「ーーエルザ・グランヒルテ」「ーーッ」「それがお前が俺を殺そうとした理由だろ?」




エルザ・グランヒルテ

その名前を出した瞬間のメィリィの反応は劇的なものだった。瞳が極限まで見開かれる。触れられたくない場所、他人が土足で踏み入れることを決して良しとしない場所へと踏み込まれたことへの怒りだった。「誰にもわたしのことをーーっ」叫ぶ少女の頬から涙が伝い身を翻して真横へ身を投じる。少女は自ら螺旋の空洞へ飛び込んだ。

ーーエルザ・グランヒルテはとんでもない女だったと思う。「ーー連れ帰れと言われているの。だから一緒に来てもらうわ」初めての出会いは最悪だった。何もなかった自分をかろうじて保護してくれていた邪悪なケダモノ達。それらを皆殺しにしてエルザは無理やりに森から少女を連れ出した。傍にいたケダモノ達を殺したことにさえも頓着しないで、そんなエルザを殺そうと思った。

何度も何度も彼女を殺す機会を窺いその首に牙を突き立てて「なあに?くすぐったいからやめなさい」首に噛み付く少女を見下ろしてエルザは何の痛みも感じていない風に言った。エルザは退屈そうな顔で振り払い無下にする。与えられる服を脱ぎ捨て、裸身を晒しながら少女はなおもエルザを狙う。獣に服を纏う習慣はない。「だからあの汚いボロを取り戻そうとするの?私もあまり服装に頓着する方じゃないけどあなたも随分と変わっているわね」「あう、あおおおおう、あううう…ッ」「血の気の多いこと。ーーねえ、メィリィ」

「それがあたなの名前みたいよ?わかりづらかったのだけれど、ちゃんとこのボロに縫い付けてあって…人のものかもしれないけど、呼び名がないと不便だから」「ーーあなたはメィリィ。私はそう呼ぶことにするわね?」

ーーエルザ・グランヒルテは憎たらしい女だったと思う。「あの人の言いなりになるのおはやめなさい。私以外きっと命がいくつあっても足りなくなってしまうでしょうから」『母』との初めての対面があって、そこで初めての『躾』を受けた。『母』の手が触れた途端、メィリィは自分が自分ではない別の存在へと作り変えられるのを体感した。




母の躾

獣となった。鳥となった。魚となった。虫となった。形容しがたい存在へと変えられただの肉塊へと変じるのを体感した。だが極めつけは自分の存在が無数に分裂する体験だった。メィリィという少女が百をくだらない数の蛙へと作り変えられ、それぞれが意思を持っているかのように飛び跳ねてーー自分が消えてなくなり、二度と取り戻せなくなる恐怖が魂に刻み込まれた。『母』に二度と逆らおうなどと二度と思えなくなった。

そんなメィリィの下へ「震えているの?寒いのかしら」小首を傾げ全く心情を理解しようとしない黒髪の少女が心底憎たらしかった。恐怖に支配されたメィリィの隣に寄り添い、エルザはその肩を抱いて特に何も言わずに傍にいた。寒くて震えているわけではないということもできずただ悔しかった。だからーー「?くすぐったいからやめてちょうだい」だからメィリィは寄り添うエルザの首に牙を突き立てた。

ーーエルザ・グランヒルテはおぞましい女だったと思う。「メィリィ、面倒だから髪を編んでくれる?」少女だったエルザはいつしか女になり、獣だったメィリィが少女となる。そんな年月がいつの間にか過ぎて、それでもエルザと一緒にいた。喋れるようになった。喋り方はエルザを参考にした。服もちゃんと着ている。服のセンスはエルザを参考にした。仕事もしっかちこなしていた。やり方はエルザを参考にした。ーーそしてその全部をエルザには内緒にした。

油断丸出しな態度が癪に障る気がして何度となくそうしてきたように牙を突き立てる。もっと強く肌を裂いて噛み付くこともできる。出会った頃のメィリィとは違うから。ご飯を食べて、言葉も喋れて、名前もあって、エルザを知っていて、だから。「あぐう」「…おかしな子ね」

こんなにも大きくなってから消えないでほしかった。彼女は自分の人生の一部で。一部というにはあまりに大きすぎるぐらいの存在で。だからそれを暴かれるくらいなら、踏み荒らされるぐらいなら、エルザ・グランヒルテを殺されるぐらいなら、メィリィ・ポートルートはーー「大人しく、終わらせてもらった方がずっとマシだったわぁ」




俺たちとお前の約束

「ーーああ、悪い、けど人の家に上がるときは靴を脱ぐのに、他人の心にはずかずか上がり込むのが菜月家の家風なんだ」ぐったりと手足の力を抜いたメィリィ。彼女の腰に腕を回して支えながら段差へと引っ掛けた左手の鞭を握り直す。スバルとの対話の中、エルザの名前が出た途端、自ら死へと飛び込もうとしたメィリィーーその動きは止める暇もなかった。だからスバルは先んじて用意していた備えを利用した。「言っただろ。お前のことは世界で俺が一番理解してるってな」「…気持ち悪いわあ」

メィリィはエルザを慕っていたし、愛していたし、憧れてもいた。だからそれを奪われて悲しみ、苦しみ、憎悪し、失意からの殺意を抱いた。それを出さずにスバル達の旅に同行したのは、全て復習の為の演技であったのだ。ーーなどと言えるほど器用ではなかった。

自分の失ってしまったものがどれだけ自分にとって大事なモノだったのかわかっていなかった。環境が作り上げた養殖の殺し屋それがメィリィ・ポートルート。スバルは復讐したかったのか聞くとメィリィはわからないと答え、エルザはそんなこと望んでないのはわかってると言う。どうして助けようとするのかメィリィが聞くとスバルは「お前がいなくなったらほとんど何にも覚えていない俺の世界がまた一個寂しくなる」と話す。

「お前が自分の感情を持て余してるのはわかってる。でもその答えはたぶんここですぐに出せるようなもんじゃない。だから」「この場は俺に預けろ、悪いようにはしない。少なくとも悪くならないように努力する。お前もそうしたいと思ってくれるなら」「…信じ、られないわあ。お兄さんの口先だけならなんとでも言えるものお」

「俺の口先が信じられないって言われるとわりとそこは反省だ。どうも昨日までの俺は約束破りの常習犯だったらしいんでな。だから」「俺とお前の約束じゃなくて、俺たちとお前の約束にしよう」メィリィが疑念を抱くがその答えはすぐに明らかになった。「ーーん、大丈夫。私もちゃんと聞いてたから、約束の証人よ」すると螺旋階段に引っ掛けていた鞭を掴むエミリアがそこにいた。細腕に力を込めるとあっさりと2人を引き上げた。




スバルを見張る

エミリアにお礼を言うと「まさか一緒に飛び降りるなんて思わなかったから心臓が飛び出すかと思ったのよ」と言う。そしてエミリアは「スバルに立ち会ってほしいってお願いされたの。メィリィが危なくなったら助けてほしいって、そう言われて。ホントにそうなったの」と言う。「わたしが危なくなったら…?お兄さんがじゃなくて?」「ええ、メィリィが危なくなったら、それでよかったのよね、スバル」「ああ、そう。それだけがちょっと本気で不安要素だったんだ」

メィリィの犯行を防ぐこと、身投げを防ぐことそれには成功したが、最大の難問だったのかナツキ・スバルの動向。『ナツキ・スバル参上』と無数の自己主張を残した凶悪な存在。ナツキ・スバルがメィリィに何かしでかなさいかその確証だけがなかった。自分の意識がなくなり変わりにナツキ・スバルが出たとしてもきっとエミリアならどうにかしてくれると信じて。

「スバルの言ったこと私は信じてる、メィリィがそれを信じられないって言うんなら一緒にスバルのことをジーッと見てたらいいわ。もし約束を破るようなら一緒に怒ってあげる」「お兄さんを見張る…?そんなのって変だわあ。お兄さんとお姉さんが見張るのはわたしの、はずで…」「もしメィリィが悪さをしようとするなら、それはスバルがメィリィとの約束を破ったとき。だったら見張るのはスバルが約束を守ってくれるかどうか順番通り、よね?」

非の打ち所のない論理のように主張され、メィリィが困惑する。「この砂の塔はあなたが大きな何かを決めるには狭すぎる場所だもの」「ここから出てもっと広い場所で答えを出して。私達もすごーく頑張るから」それを受けメィリィは何度も何度も考えるように視線を彷徨わせた。「エルザの、こと…忘れたくないわあ」「ああ、いいよ。好きな人のこと忘れる必要なんかない。ただ、まぁ…」「ーー好きな人でも、やり方だけは真似しないでほしいかな」メィリィが力なく迷いを残しながらそれでも頷いてくれたのは、それからたっぷりと十秒もの沈黙を経た後だった。

「正直ひやひやさせられたのよ」「お師様は不死身の男ッスもん、あーしは心配とかしてなかったッス」と螺旋階段の下からベアトリスとシャウラが上がってきた。




いったん置いておこう

メィリィはあの2人はどういうことなのか聞くと、一歩ミスったら二人揃って死んでたかもしれないから、万一が発生しないように手を打ったと言う。「あの、ベアトリスちゃん…わたしの事怒ってないのお?」「怒ってるに決まってるかしら。でもお前はベティーがプチンと切れる手前でなんとか踏みとどまったのよ。砂丘でのこともあるし、今のことは帳消しにしてやるかしら」「たーだーし!いまので帳消しにしてやるのはこの旅の出来事のことだけなのよ。お前にはまだ前の屋敷を禁書子ごと焼いた罪があるかしら。それがある限りベティーがお前のことを許してやることは当分ないのよ」と言うとエミリアが微笑み「当分って言ったからメィリィがいい子にしてたらちゃんと許してくれるって言ってるの。すごーく優しいわよね」「エミリア!余計なこと言うんじゃないかしら!」「…できるだけ気をつけることにするわあ」と言う。

最後にメィリィは「ここでのことは他の人たちには内緒よお」と言ったもののエミリアが「ここにいないラムたちもスバルからの相談はちゃんと聞いてたの」と言いメィリィは顔をしかめた。

食事に使われる部屋、大部屋に戻ったスバル達はラム、襟ドナ、ユリウスと合流する。事の経緯を話しメィリィのことは問題ないと説明する。それからスバルは自分の記憶に関して「いったん置いとかないか?」と言う。「塔と俺のなくした記憶には関連性があるってこと。つまり…」「ーーつまり塔を攻略するための条件を満たしていけばおのずとナツキくんの記憶がなくなった原因、あるいはその鍵が手に入る。そういうことかい?」と襟ドナがスバルの意図を汲み取る。

「バルスが余計なことに気付いて、結果勇み足で記憶を奪われた…納得のいく話ね」「記憶が戻った所で今のバルスと貢献度で言えば大差がない…ならバルスの記憶を優先しても損するだけよ。塔を攻略してついでに戻るのを期待しましょう」とラムが言う。襟ドナもユリウスもスバルの意見に賛成する。そして全員の許可をとってからスバルが最初に提案したいことがあった。「ーー書庫にレイドの本がないかみんなで探さないか?」「レイドの死者の書が二層攻略の最速の手引書だと思う。どうだ?」




レイドの死者の書

しかしユリウスが本当にレイドの本はあるのか疑問を持つ。それは2層の試験官として立っている姿に実は死んでいなかったのではないかという話。そこでスバルは400年なんて長生きできるとも思えないというと、ベアトリスは400年、エミリアは100年、襟ドナは400年、シャウラも400年という話をしてスバルが驚く。

スバルはエミリアがハーフエルフな事を思い出すとエミリアは記憶がなくてもハーフエルフは怖くないか聞く。すると「怖いか怖くないかって言ったらその可愛さが怖い。マジで凶器。寝起きで油断してる状態で見たら目が潰れそう」と言うとエミリアは「…もう、バカ」と言う。

そこで襟ドナはレイドは長命種とは考えられず人間だから死んでいるはずで、彼の性格からも400年も塔でおとなしくしていたとは思えないと話す。そしてスバルは前回のループで自由に動き回っていたレイドを思い出す。最後の心残りさえなければ塔の外へ飛び出していたはず。レイドがそれをしなかったのはーー。スバルはユリウスを見る。

そしてスバルは記憶があった時の自分もこれを攻略手段として試そうとしたと思うと言う。そしてメィリィによれば昨日の夜にタイゲタの書庫でたくさんの本を広げていたと言う。もしそうならあの膨大な本からよくレイドの本を探し当てたという話になると、スバルは運じゃないとしたら何か法則性を見つけたかも知れないと言い、最優先はレイドだとしても見つけられるなら見つけておきたい本もあると話してメィリィを見る。メィリィは「お兄さんまさか…」と驚く。

それから次にスバルはユリウスを呼び出し二人きりになる。前回レイドは最後の心残りとしてユリウスとの一騎打ちを望んだ、だがその真意はわからない。聞いた話ではユリウスは一度レイドに負けており、敗者に執着する理由はないはず。そしてスバルはレイドに勝つ気はあるのかユリウスに聞く。そしてスバルは今の俺は無敵だと言いしがらみがないから大きく踏み出せると話す。そう前置きして「それはそれ、これはこれだ」と言う。ユリウスがスバルを見てギクシャクした感じになるのはわかり、昨日までのスバルが何かしたんだろうと言う。




それはそれ、これはこれ

そういう状態だから関係は一から作る必要があると言い、昨日までの俺は一旦よけとけと話す。そして俺たちの中でお前が一番強い。だからレイドとやり合うのはお前に任せることになると言う。ユリウスは「私は既に二度彼に負けている」と言うと「知ってる。でも次は勝ってくれ」と言う。スバルが知ってる負けた回数より一回多かった。

前回、魔獣とレイドという絶体絶命の状態にありながら、ユリウスは剣を手放すことなく、スバルに「頼んだ」と言った。裏を返せば「ここは任せろ」としか聞こえない。そう言い切った彼を見たのが最後だった。だから「俺は決着を見てねぇ。昨日までの記憶もねぇ。だから俺はお前がレイドに負けた所なんか一回も知らねえ」「レイドを俺はお前に任せる。あの一番厄介な敵をお前が倒せ。その代わりに俺はそれ以外の全部に手を伸ばす」

ユリウスはそれを聞くと記憶をなくした君がどうしてそうまで期待できると言う。するとスバルはイメージ、印象、見た目。そういう総合芸術だと言う。話をしてスバルは少しは前向きになったか聞く。そしてユリウスは「さて、どうかな。君の言葉は精神論が多く私の身に起きた出来事が変わったわけでもない」「ただーーそれはそれ、これはこれだ」とらしくない言葉でやり取りを締めくくった。

そしてさっそく忠告を使いこなすユリウスと共にタイゲタへ向かう。すると、レイドの本が見つかったとエミリアが言う。大仕事に取り掛かるつもりが空振りになり、レイドの本はメィリィが見つけたと言う。スバルはメィリィを褒めてわしわし撫でると髪が乱れると言われる。ただ、書庫の法則性が見つかったわけではなかったよう。

そして襟ドナがスバルが記憶をなくした理由について、大量の本を読んだからではないかと話す。ただ、推論の域は出ないので、これ以上記憶をなくす可能性が薄いスバルが読むこととなった。そうしてスバルは死者の書を開く。意識が切り離されメィリィの記憶を読んだ時と同じようになると思っていた。レイドと一つになり、その人生を見せつけられるはずだった。しかし今自分がいる場所は明らかにレイドの過去ではなかった。白い場所に立っていた。自分の体もあった。「ーーあらら?お兄さんったら、またきちゃったの?」誰かの声を聞いて振り返る。「ーーお前は」




記憶の回廊

そこに立っていたのはスバルの見たことのない少女だった。色素の薄い透き通る金糸のような美しい髪を長く伸ばしている。大きく丸い青の瞳と白い手足。華美ではない白い装束に身を包んでいた。「ここは、寂しく白い、魂の終着点。オド・ラグナの揺り籠ーー記憶の回廊」「そしてーーあたしたちは魔女教大罪司教『暴食』担当ルイ・アルネブ」「どうせまた短い間だけどよろしくね、お兄さん」

「…そもそも魔女教とか暴食とかタイザイシキョーってなんじゃらほい」「あはァっ」「魔女教ってのはサ、早い話、この世界の嫌われ者の集まりだよ」「さすがのお兄さんも嫉妬の魔女って名前ぐらい聞いたんじゃないの?魔女教ってのは、その魔女様と縁が深くて…まァ信者みたいなもんだと思えばいいよ」

「悪党の名前だってわかる」「やだな、やだね、やだよ、やだから、やだってば、やだってのにさァ」スバルはその私たちというルイの一人称にキャラ付けのつもりかと聞く。すると自我が多すぎるからどれが主体になるかふわふわしてるだけだと言う。そして「仕方ないよね、お兄ちゃんと兄様からの贈り物なんだし、ちゃんともらってあげなきゃ妹として失格だもの。兄弟なんだから助け合わないとサ」

「今頃お兄さんにも弟か妹ができてるかもしれないよ?」スバルがいなくなれば見つかるまで探し続けるのがスバルの両親だ。だからどうかと願う、この異世界召喚が転生であってほしいと。スバルは死んで異世界にきたのだと言ってほしい。そのほうがずっと楽だ。だから「ーーわかるよ、お兄さん」「ーーッ!ふざけるな!」「お前に俺のことがわかるかよ!勝手なことばっか言いやが…」「ーー父さんとお母さんに申し訳ないんでしょ?お別れの一つも言えないで、なんて親不孝な息子だって後悔してる。ううん、後悔はずっとしてた。今も昔も、ね?」

「お前はなんなんだよ!何が言いたいんだ!」「あたしたちはただ、お兄さんに安心してほしいだけだってば」そしてさっきの大罪司教の話に戻る。「お前が暴食なら似たようなのがあと六人いるんじゃないか?」「お兄ちゃんと兄様まで含めたらちょうど六人かな?でも最近は二人減ったから今は四人かも」




魂を濾す

「あの二人もさっさと死ねばいいのにね」「その調子だと仲間意識は低そうだな」「当たり前じゃん。大罪司教なんて名乗ってるけど、私たちなんてどうせ世界の嫌われ者の集まりだし。呼び方が違うだけで魔女と一緒だもん」「さすがに嫉妬の魔女はあたしたりより性質が悪いから一緒にされてくないけどサ。ほかは一緒。魔女因子に適合したろくでなしが時代と立場で違う呼ばれ方してるだけだから」

ここでスバルは考える。重要な話を聞かされている気がするが、ピンとこない。その問題はこの状況があまりに現実感に欠けているせいだ。スバルの感じるこの既視感は「お前ってもしかして神様系?」「オド・ラグナの揺り籠だっけ?記憶の回廊って名称も含めて頭からケツまで何一つ俺の頭じゃわからないけど」「そうだね。早い話、ここは魂が濾される場所だよ」「魂を、濾す?」濾す。すまり濾過するといったことと同じ意味合いだが、それを魂に対して用いることはあまり聞かない。

「一度使った雑巾は洗って干したらまた使うでしょ?魂もおんなじなんだよ。こびりついた汚れを落としてた綺麗な状態で再利用する」「そのこびりついた汚れってのは…記憶とか経験って意味か?」「その方がわかりやすいならそれでいいんじゃない?お兄さんの好きにしなよ」「そんなわかりやすいもんでもないのサ」「あれにはご立派な思想なんてものはないただの仕組みサ。世界を壊されないための仕組みだよ」「魔女因子も加護も、剣聖も魔女も全部眼中にないのサ。オド・ラグナにいいところがあるなら、平等で公平で贔屓目なしの無関心ってだけ」

随分話をしてくれる少女。ここまで嘘らしい嘘をついてないと考えられる。だからこそスバルは息を吐いた。それから彼女を見る。「ーー俺の昨日までの記憶を奪ったのはお前か?」「そうだよ?」呆気なくスバルの問いかけに答えた。ルイは知りすぎていた。深くスバルの心情を知りすぎていた。それこそ今のナツキ・スバルでは知り得ないことまで含めて、ルイ・アルネブは『ナツキ・スバル』について熟知していた。「昨日の俺もやっぱりここにきたってことか」「厳密にはちょっと来方が違ったけどね。でもまァ目的は同じだった。結果がほんのり違っただけ。すごいね。素敵だね。何回でここまでこられたの?」




死に戻りのタブー

「ーーー」「ねえ答えてよお兄さん。私たちは答えてあげたじゃん。ーーお兄さんはあたしたちに食べられてから何回目のお兄さんなの?」ぞわりとその質問に背筋を悪寒が駆け上がった。彼女の瞳は明らかに『死に戻り』の核心を知るものの在り方だ。彼女が『ナツキ・スバル』の記憶を奪ったのなら、その記憶を自由に閲覧できるのだとしたら、彼女が死に戻りを知っていることには何ら不思議はない。死に戻りは記憶がなくしたスバルだけが有している力ではなく、間違いなく記憶をなくす前から『ナツキ・スバル』が持っていた力だろう。

きっとこの力を駆使して多くの難局を乗り切ってきた。その結果がエミリアやベアトリス、仲間たちの信頼。言わばチート=ズルの証だ。チートだろうとなんだろうと誰かの命懸かかった魔面であれば使うのを躊躇うべきではない。『ナツキ・スバル』の選択は正しい。しかしスバルには奇妙な不安が胸の内にあった。その避けがたい恐怖をタブーを、ルイは侵している。それはーー「知られちゃダメってこと?そのことならもう遅いよ。だって私たちがお兄さんと会ったのって、もう昨日のことなんでしょ?」「知られちゃダメのルールなら、とっくの昔に破ってる。でも記憶の回廊の出来事は簡単には外に漏れない。だから怖い怖い魔女が動かないの」

そして再度「ねえ、お兄さん。何回目?」「…五回目だ」「ーーっ!すごい、すごいね、すごいよ、すごいわ、すごいじゃない、すごいんだってば、すごいからこそ、すごいって憧れるからこそ…暴飲ッ!暴食ッ!」「お腹がはち切れるくらいお兄さんのことがたまらなく味わいたいわ!あたしたちの経験からすると食欲と性欲って似てると思うの。性欲ってつまり愛でしょ?つまり私たちはお兄さんのことをーー」

スバルを突き飛ばし馬乗りになったルイがスバルの首に舌を這わせた。そのまま彼女が続けようとした言葉。それが如何なるものか想像がついて『ーー愛してる』と前回のループで死を望んだスバルに幾度も投げかけられた愛の言葉が思い出され、心臓が爆ぜた。「ーーさ、さわるなこの耳年増が!」「ーーうひ」スバルはルイの襟首を掴んでそのまま乱暴に白い床に押し付け、今度はスバルが馬乗りになる。




存在の上書き

「このまま首を締められたくなかったら俺の記憶を…」「返せって?返さなかったら首を締めるの?私たちのか弱い女の子の首を?」「そんなことお兄さんにできちゃうわけ?」「ーーできないと、思うのか?」「思うっていうか知ってるんだよね。だってほら、今のあたしたちってお兄さんよりもお兄さんのこと知ってるぐらいだし」

本気を見せてやるために腕に力を込めれてやればいい。それを証明すればルイも考えを改めるはずだ。エミリアを、ベアトリスを、ラムを、メィリィを、ユリウスを、エキドナを、シャウラを、パトラッシュを、みんなのことを思い浮かべて、そして。「ーー腕から力が抜けちゃったね、お兄さん」「ホントに抵抗するつもりはなかったんだよ?お兄ちゃんや兄様と違ってあたしたちは食べた人の姿にならないと力が出せないんだよね」「クソ…っ」

「でもまァよかったじゃない。『ナツキ・スバル』の記憶なんか取り戻したら、今のお兄さんは死んじゃうわけだし、自殺なんて馬鹿な真似しないで済んでサ」「…あ?」「あれ、まさか気付いてなかったの?記憶が戻ったら今の自分に上書きされてその存在は消滅する。…これって死んだのと同じだよね?」スバルは硬直する。『ナツキ・スバル』の記憶が戻った暁には、今ここにあるスバルの意識は上書きされてなくなるのだと言われて。

「今『ナツキ・スバル』は死んでるよね。どこにもいないんだもん。でも『ナツキ・スバル』が戻ってきたら今度はお兄さんが死ぬよね。どこにもいけないんだもん」「俺はエミリアちゃんたちに…」『ナツキ・スバル』を返してあげたかった。だから記憶を取り戻すチャンスがあれば手に取ることを躊躇ったりしない。しかし完全に自分の存在が消えるということからは目を背けていた。都合のいいことを言えば、二つの記憶が混ざったり『ナツキ・スバル』に今のスバルの存在が残ったりすることがあるのではと期待していたのだ。「どうなんだろうね?記憶、戻った人のこと見たことないからわっかんないなァ」

「お兄さんがここにいる。つまりあたしたちはお兄さんの生みの親みたいなもんじゃない。その親の目の前で自分が死ぬ選択肢を選ぼうとするなんて親不孝じゃないの」「そんな馬鹿げた話が…っ」「ーー記憶が人を形作るんだよ」ルイが表情を消して、その一言だけは真剣な声音で言った。




最も身近な他人

『ナツキ・スバル』のためにナツキ・スバルは死を選べるのか。「ーーさァ、どうしたいの、お兄さん」「か弱い女の子を組み敷いて、その細い喉に手をかける。ゾクゾクして来ない?それともお兄さんみたいな体質だとこんな経験はありふれてるのかしら?」「ーーっ」「振るえちゃって、かーわいいの。そんなんで大事な大事な選択ができるの?」今の状況と同じようにメィリィを絞め殺した光景。それと近似に光景だと気付いた瞬間、スバルの全身が強張った。

「ーーやっぱり思い当たる節があるんだ?」「ふざっ!ふざけ…」「お前の言う通りにして、その通りになる証拠は」「俺が『ナツキ・スバル』を取り戻したら、今いる俺が消えるって証拠は…」「ないよ…それ、慰めになるの?」「正直食べた物を返したことないからわっかんないなァ。だって食べちゃったんだもん」

ラムと約束を交わし、メィリィを守ると誓い、エキドナの赦しを心に刻んで、ユリウスに戦えと叱咤し、ベアトリスを愛おしいと信じて、エミリアを好きになった、自分が、消えるのか。「嫌だ…」その自覚がこの場に存在するスバルの肉体を比喩表現抜きにひび割れさせる。「じゃァどうしたらいいと思う?」「…俺は、俺のまま」「認めろ!ーー『ナツキ・スバル』はお兄さんにとって最も身近な他人なんだッ!」

「さァ、殺せ!殺そう!殺そうよ!殺すんだ!殺して!殺しちゃおう!殺してやれ!殺してしまえ!殺しさえすれば!殺す尽くしてやれば!」「『ナツキ・スバル』を…お兄さんがこの世で唯一の誰の代用品でもないナツキ・スバルだ!」じわと、込み上げるもので視界がぼやけた。精神が肉体へダイレクトに影響する。今一番強く感じるのは堪えられない涙だった。何を起因とした激情であったのかスバルにもわからない。しかしその涙で霞む視界に、スバルは見る。

「ーーー」誰かがスバルを、ルイを、見下ろしている。それが誰なのかスバルには思いつく限り、一人しかいなかった。「…俺が、怖くなってでてきたのか、『ナツキ・スバル』」「ーーー」ぼやけた人影は何も言わない。白い床に立って、スバルを見ていた。「俺は…俺は消えたくない。死にたくないんだ。だから俺は…」「みんなと一緒にいたい、。みんなが好きなんだ。だから、俺は…」「だから俺はお前じゃない!お前と俺は…!」違うものだとそうハッキリ伝え、可能性を断ち切ろうとした。そう、しようとした瞬間だった。「…誰と、話してるの、お兄さん」




立ちなさい

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呆然と、目を丸くしたルイが問いかけてくる。スバルと同じ方向を向き人影を見ようとする。しかし彼女は眉を顰め「ーー誰も、誰もいないのに誰と話してるの、お兄さん」カタカタと牙を震わせ、ルイが信じられないような顔で言う。「ここはあたしたちの場所…邪魔は入らないはずなのに。この場所で私たち以外の誰と話して…やめてよ。お兄さんはあたしたちの、私たちの…ッ!」

しかしスバルの意識は微塵も動かない。スバルの意識は今も視界の中、消えない人影に注がれていた。涙でぼやけた視界。揺らぐ人影、その輪郭が少しだけはっきりする。徐々にはっきりしてくるその人影が、スバルには微笑んでいるように見えて。強く瞬きをしてその微笑みをもっとはっきり見ようとーー「ーーどうして、どちらか一つだけを選ぼうとするんですか?」問いかけが投げられた。聞いたことのない声で、この場にいないはずの誰かの声で。微笑んでいる所を見たことがないーー青い髪の少女が微笑んで立っていて。

その微笑む少女は黙り込むスバルへと、微笑んだままーー「ーー立ちなさい!!」開口一番、彼女は世界で一番厳しい声でナツキ・スバルを怒鳴りつけた。容赦もなく、躊躇いもなく、怒号がナツキ・スバルを割り裂いて、そのひび割れを加速させていく。まるで剥き出しのここへと無造作に爪を立てるように「立ちなさい!」青い髪の少女がスバルに向かって声を上げる。膝をついたまま、少女を組み敷き呆然とした顔に亀裂を生むナツキ・スバルを。「立ちなさい!!」繰り返される怒号。何度も何度もそれはスバルの心を非情に手加減抜きで打ちのめす。

何故そんな言葉をぶつけられなければならない。人生でこんなにキツイ決断を心の準備なしに次から次へとぶつけられることなどそうそうない。そんな苦境を何故と嘆くことはやめたのだ。だからせめて結論を出した。だから、もう、いいじゃないか。「立ちなさい!」もう十分悩んで。なのに、彼女は何故、こうもスバルを。「立ちなさい!」砕ける心のままに、決断するスバルを許してはくれないのだ。「立ちなさい!」まだ、言うのか。何故なんだ、この声は、少女は。こんなにも辛いのに苦しいのに。「立って…!立って!立って!立ちなさい!」誰なんだ、この少女は。思い出のどこにいるんだこの少女は。言葉を交わしたこともない。それなのに、どうして、どうして、どうしてこの胸はこんなにも熱い。どうして胸の奥から込み上げてくる熱があるのだ。




コル・レオニス

「立ちなさい!ナツキ・スバル!立ちなさい!ーーレムの英雄!!」記憶にない少女の涙声、その声に英雄であれと叫ばれて、心が震える。亀裂が、ひび割れが、加速していく。それは文字通りナツキ・スバルに『ナツキ・スバル』の殻を破らせる光景。だが、その殻の内側に眠るものは、直前のそれは、わずかに変わる。ーー否、本当に変わるなら、それはここからだ。立ちなさいと望まれるままに、怯える心を噛み砕いて、立つ。

「立ち上がれたなら、いってください。いって、救ってきて、全てを」全てって、なんだ。全てってなんだのだ。ぼんやりした言い方すぎる。「全ては全て。何もかも。全部、全員、自分も、最も身近な他人さえも!」なんだ、それは。できるのかそんなことが。できると本気で思っているのか、この娘は。「やれますよ。だって」だって。だって、なんだ。力を、答えてくれ。くれるのならば、その言葉で。願わくば、青い少女の、君の言葉で、俺にーー。

「ーースバル君は、レムの英雄なんです」「ーーー」すとんと何かが胸の奥に落ちた。黒く淀んでいたそれは、まるで少女の、愛の告白のような響きに浄化されて。否、愛の告白のような、ではない、あれは、愛の告白だった。また一つ『ナツキ・スバル』に居場所を返したくない理由が増えてしまったが。同時に増えたものはそれだけではない。少女の言葉に浄化され黒く淀んだそれが輝きを増して姿形を変える。そしてナツキ・スバルの一番強い芯を欲するところで脈動を始めるのだ。「ーーー」脈動する。それは何もかもをなくして全てを置き去りにして。それでもなお、求め欲し全てを繋ぎとめたいと、この手から何一つ取りこぼしたくないと自分すら自分の手で手放したくないのだと。

臆病な『強欲』に呼応して、願望を叶える力となって開花する。ーー揺蕩う因子が存在と結びつく。「こいよーーコル・レオニス」スバルの内で行き場をなくしていた『強欲』の種子が芽吹く。その瞬間を青い髪の少女の微笑みだけが祝福していた。「ーーお兄さん?」ゆっくりとその場に立ち上がったスバルを見上げ、ルイが言う。「どう、したのサ、ほら、さっきの続き…続きをね?」「もう、何も言わなくていい。お前の根性のひん曲がった説明にはうんざりだ」自分でも驚くぐらい今、頭が冴えている。目の前の少女がスバルの意思を捻じ曲げ、自分のいいように利用しようとしていることも平然とみとめることができた。スバルは彼女の向こうへと目を向ける。そこには容赦のない言葉を投げた少女の姿はない。スバルが立ち上がり、前を向いた瞬間に消えてしまった。




二度は食えない


だが、たぶん、それでいいのだ。彼女が本当に再会すべきはここではなく、スバルでもない。いや、彼女と再会するべきは彼女との記憶を、彼女への想いを、取り戻したナツキ・スバルであるべきだ。そしてその『ナツキ・スバル』とナツキ・スバルを区別する必要はない。「何度も、何度も…言われてたのにな」ーー記憶がなくなってもスバルはスバルなんだと、そう言われた。

だから「ナイフとフォークは片付けろ、食い逃げ犯。お前に食わせるタンメンはねぇ」ルイは目を見開いて、自分に指を突きつけるスバルを見つめている。そしてスバルの表情に一切の情がないことを見て取り、俯いた。

「あァ…」「あァ、クソ、クソ、クソ。あと一歩だったのに」「あと一歩で完全に『ナツキ・スバル』とナツキ・スバルを引き剥がせたのに」「…なんだそりゃ。なんでそんな真似を」「ーーそんなの、同じ人間を二度は食えないからに決まってるでしょッ!?」ルイは叫ぶ。それまでとは一変した表情。人間味を失った獣のような顔つきでスバルを睨む。

「一度食べた『ナツキ・スバル』と食べ残されたナツキ・スバルは別々でなきゃいけなかった。そのためにあれこれ趣向を凝らしたのに…全部パーだ!笑っちゃうね!」「お前だけが食うに飽き飽きした私たちを満たせたのに…『飽食』のあたしたちを、お前だけがッ!」「美食家のライも!悪食のロイも!なァんにもわかっちゃいないのよ!次から次へと馬鹿みたいに食い散らかして…ここに閉じ込められて、選ぶ自由がない私たちのため?笑わせないでダメ兄弟!」

「お前は仲間と一緒になって他人の記憶とか名前って表現すりゃいいのか?とにかくそういうもんを食いまくってる、だな?」「何のためにそんなことをしてやがる?お前らの目的は、なんだ?」「ーー幸せになることだよ」「他に何の目的があんの?幸せになるのが生きる目的だろ?」「ーーお兄さんさァ、人生が不公平だって思ったことない?」「あるぞ」「あはッ」「私たちもあるよ。ていうか人生って不公平そのものだよ、生まれは選べないし、親も選べないし、環境も選べないし、何一つ選べない」「ーーでも、そうじゃなかったら?」「生まれが選べたら?親が選べたら?環境が選べたら?誰だってより良い人生を選ぶでしょ?違う?」




死の経験

「だからあたしたちは時間をかけて一生懸命、私たちにとっての最高の人生を搜してる」自分の人生にはルイは何の希望も期待も見出していない。なぜなら彼女の中でルイ・アルネブという少女の人生は初期配置が悪かった。スタート地点が間違っていた。ーーだから、なかったことにしたい。生まれも親も才能の未来も全て恵まれた自分を勝ち取りたい。それこそが、自分を最大限に謳歌するために必要な条件だと定義している。

「だってのに、その偏食家のお前がどうして俺に拘る?」「ーーお兄さんがあたしたちの運命だから」「ありとあらゆる人間を食べてきた私たちだけど、唯一知らないものがあるの。なんだかわかる?」「なんだろ。わかんない。ろくでなしな自分の嘆き方とか?」「ーー『死』の経験だよ」「どれだけ他人の記憶喰らっても、ありえないの。記憶って生きてる間の記録だもん。だから死んだときの記憶なんて存在しない。ーーお兄さんだけが、例外」

「ねえ、死ぬってどんな感じなの?」「…俺の昨日までの記憶があるならそれも知ってるんじゃねぇのか」「記憶としてはね!でもそれってやっぱり古いしリアルじゃないから!もっと生の感覚がほしいの」「何かを間違ったらすぐ死んでやり直せばいいお手軽さ!自分の最高の人生をみつけたあとだって、何かの失敗で台無しにする可能性はあるでしょ?でもお兄さんの人生ならそれがない!大丈夫、バレないようにうまくやってあげる!」「だからお願い。お兄さんの人生、お腹一杯食べさせて?」

「ーー三度目はねぇ。俺の苦痛も、俺の死も、俺の人生も、何もかもが俺のもんだ。お前にくれてるもんなんか一個もねぇよ!」「飢え死にしろ馬鹿野郎。人生で一個しか死に方が選べねぇなら、俺がお前におすすめしてやるのはそれだ。ーー世界中で一番苦しめ」「お前の望んだ通りにはならない。俺の名前はナツキ・スバル。菜月賢一と菜月菜穂子が付けてくれた名前だ。他の何もない。俺は俺だ」「上書きされて消えるかもしれないのに?」「魔法の呪文を教えてやる。ーーそれはそれ。これはこれだ」ユリウスに叩きつけた呪文を今こそ自分に向かっても叩きつけよう。そして、スバルはルイに背を向ける。「あァ、あとはお兄ちゃんと兄様に任せるしかないのかァ」「私たちここから出られないの。だからお兄ちゃんと兄様が食べてくれなきゃ食べるものも選べない」「お兄さんがきたの、昨夜から2度目じゃない。ーーだからどっちも気づいてるよ。お兄さんがとこにいるのか」




想定外

「まさかお前の兄貴共がこの塔に⁉︎」「2人ともお兄さんに興味津々だってサ」そして、スバルが虚空へ手を伸ばした瞬間、世界がひび割れる。「これは出口か⁉︎」眼前の亀裂が揺らめいて見える。それはスバルが戻らなくてならないという意思に応じて生まれた道。記憶と名前を奪われ、それ故に唯一世界の果てでスバルを呼んでくれた少女。

「大丈夫。ーー約束は覚えてる」きっとそれを忘れない。だからきっとまた会える。ーーその時は厳しい声だけじゃなく優しい声が聞きたいと思って。白い世界が剥がれ落ちてその向こうに色づく世界が再構成されていく。オド・ラグナの揺り籠。あるいは記憶の回廊。その空間からスバルの存在が引き剥がされる。

「ーースバル」覚醒すると目の前にはベアトリスがいた。すると、エミリア、ラム、ユリウス、シャウラが近くにいなかった。すると襟ドナとメィリィが話しかけてくる。スバルの側にいたのは3人だけだった。スバルは一時間ほど眠っていたらしい。そして、何があったのか聞くとシャウラの異変に気づき塔の外から何かが近づいてくると言って飛び出したとか。そして、スバルはレイドの死者の書の中で起きた事を話す。

「過去は見られなかったしそれどころじゃなくなっちまったんだ」「邪魔が入ったんだよ。暴食の大罪司教だ」それを聞いた途端、ベアトリス達の表情が強張った。「白くて何もない場所に連れて行かれて、暴食のルイって名乗る女の子と出くわした。そいつの話じゃそこはオド・ラグナの揺り籠とか記憶の回廊って話らしくてな」「オド・ラグナ…この世界の中心…全てのマナの還る場所とされているのは知ってるかしら」そしてメィリィが暴食と出会ってまた何か忘れてないか聞くとスバルはそれは大丈夫だと言い「暴食にやり込められそうになってた俺をレムが助けてくれたからさ」「スバル、その名前は…」「だから大丈夫だ」すると妙な地響きを感じた。

そこへユリウスが慌てて呼びにきた。「想定外の事が起きている。すぐにでも皆と合流したい…む」ユリウスの瞳がスバルを見る。「目覚めてくれていたかスバル。それは僥倖だ。私のことはわかるかな?」「ええと、あなたは…?」「ーーやはり」「嘘だよ!お前はユリウス・ユークリウス!マジな顔で呑み込むな!」「ふ。私の方も冗談だ。このあと少し笑えない話をしなくてはならないのでね」




五つの障害

そしてユリウスはシャウラが感じた異変から外を確認してきたら、アウグリア砂丘の魔獣達が一斉にこの塔に押し寄せてきており、この地響きは足音だと話す。そこでユリウスがメィリィを呼びにきたという。そしてスバルがレイドの死者の書の内容から、暴食が塔に魔獣を送ってきてると言う。

そして、ユリウスがスバルの記憶の失われた元凶もそこで出会った暴食だと理解する。さらにスバルはレイドの死者の書から暴食は3人いると話す。そして、続きはシャウラに加勢してからということで、スバル達は動き出す。ユリウスが先導して、進んだのは石造りの通路に隠された壁を通り抜ける道。塔の外へ出た瞬間無数のガラスが割れるようなスバル達を出迎える。その場所はバルコニーのようになっており、シャウラが横一列に砲門を展開していた。

「インフィニティッド・ヘルズ・スナイプ!!」「何それカッコいい!!」白光が地上を一気に薙ぎ払う。それが、砂の上を走る魔獣を吹き飛ばし血肉がぶちまけられる。白い光の爆撃が百以上をもいっぺんに削った。だがそんなシャウラの魔法もアリの大群のように塔の周囲を埋め尽くす魔獣の群れの前にはまさに焼け石に水だった。それほどまでに砂丘から集まる魔獣の数は膨大だった。塔の反対側でも同じ事が起きていた。

そしてメィリィに対処をお願いすると、仕込みをしてた子たちを動かすということで手を上げると、巨大な蚯蚓が砂丘から出現し、周囲の魔獣を押し倒していく。それを見て、思い返せばスバルが一度塔から逃げ出そうとした時に遭遇した魔獣で、蚯蚓がメィリィで光の方がシャウラだったと理解する。恐らく前回のループでは、メィリィの代わりに塔になだれ込んだ魔獣をユリウスが対処していた。だとしたら今回はメィリィがいるためにそうはならない。ユリウスの戦力を別の問題へ対処させることが可能になる。

砂丘を埋め尽くす魔獣の大群のスタンピード。塔へ攻撃を仕掛けてくる暴食の大罪司教。塔内を我が物顔で徘徊する巨大サソリ。塔のみならず砂丘までをも呑み込まんとする莫大な黒い影。そしていつしか塔の中を自由に歩き始めるレイド・アストレア。エミリアとラムは緑部屋にレムを迎えにいっただけらしいが、スバルは気になった。そこでシャウラとメィリィにここは任せて向かうことにする。




エミリアって誰

メィリィの蚯蚓のおかげで地下砂丘が潰れたようで、地下から塔への魔獣の侵入はなくなったよう。これで大きく五つあった問題はあと四つに絞られた。そして緑部屋へ走る中、前からパトラッシュにしがみついたラムが来た。そこにはレムもいた。そしてスバルはもう一人のことを聞こうとするとラムが「通路の向こうで暴食の大罪司教と出くわしたわ」「そしてその暴食と誰かが戦っている」「…誰か?」奇妙な印象を受ける説明だった。

そして「ーー銀髪の知らない女が暴食と戦っているわ。ラムたちに逃げなさいとそう言って、今も」「は?」「ええ、この塔の中で一度も見たことのない相手よ。少なくともこちらに敵意はなかったはず…状況を見て一度引いたわ。でも」「誰が援軍に加わってくれたのだとしても、相手が暴食となれば話は別だ」そしてそれを聞いたユリウスも険しい表情をした。そして我々の目的は色欲と暴食の被害者を救う方法を求めてきたことだから、直接奴から聞き出すまでと言う。

しかし、スバルはそれはわかるが…と続けて「お前らの会話にエミリアの名前が抜けてる。それはどうした?」と疑問を述べるとラムが「ーーエミリアって、誰のこと?」そしてユリウス、ベアトリス、襟ドナまでも瞳に無理解を宿してスバルを見つめた。「だって…」スバル達は数十秒前までエミリアの話をしていた。そもそもバルコニーを離れた目的が彼女達との合流だったはず。

そしてスバルはエミリアのことを説明するとユリウスが「そんなことが起こり得る、のだろうね。他ならぬ、私自身が味わった思いだ」と言う。そんな時突然ラムの頭が痛みだし「その、知らない誰かのこと考えていたら」と言う。するとベアトリスが暴食の杜撰な部分が出ていると言い、記憶が奪われた相手がいないと成立しない部分が多すぎて齟齬が出ていると説明する。

そして襟ドナがラムとレムの様子を見るからとスバル達を行かせる。正直な所上げれば疑問は湧き続ける。なぜ暴食の権能の影響がスバルには現れていないのか。エミリアの名前が奪われた今もスバルの頭の中にはエミリアが残り続けている。「俺が、異世界からきたから…?」だからスバルにはこの世界のルールが適用されないのかもしれない。




忘れてない

この世界の記憶が『記憶の回廊』で死者の魂から削ぎ落とされた人生の記憶を意味するなら、それを横取りする暴食の力がスバルに及ばないのはそれが要因だと考えられる。だとしたら『ナツキ・スバル』の記憶とは、仮に死したとしたらこの世界の『記憶の回廊』に刻まれることはあるのだろうか。あるいは「ーーそれができないから、俺は死に戻りしてるってのか?」それはゾッとしてしまうほど冷たい結論だった。

単純な話、この世界で何十年も過ごして老衰で死ぬことすらできなくなる。このルールに当てはまらず、スバルが人生を全うしようとするなら、それはあるいはナツキ・スバル自身が真に記憶を預けられる世界でなくてはーー、「アイスブランドアーツ!」考え事をしていた意識が銀玲の声に切り裂かれる。緑部屋へと通じる通路でエミリアが戦っていた。通路は白く凍りついてエミリアの扱う氷の魔法が周囲に影響をもたらしていた。

そしてそのエミリアと戦っていたのは「あっはァ!お客さん!じゃないね!メインディッシュだお兄さん!俺たちも会えるの望んでたよ。妹が世話になったみたいだねえ!」その暴食の反応にエミリアもスバル達の存在に気付く。「あ、みんな!その、私のことわからないかもしれないけど、あっちが敵!ここは私に任せて!」エミリアはラムを逃しただけでなく、暴食との戦いを続ける中、駆け付けたスバル達のことも気遣う。万感の想いが込み上げスバルは叫んだ。

「大丈夫だ、エミリアちゃん!俺は忘れてねぇ!」「ーーー」「もう、絶対に忘れない!たとえ何があっても、俺は君を、忘れないから!」拳を突き上げてエミリアの背中に言った。それを聞いた途端、エミリアの目が見開かれ、一瞬のあとに細められる。彼女が浮かべた微笑みと意気込んで暴食へ飛びかかっていく姿を見れば悪い方向へ働かなかったことは信じられる。「君の一言が彼女にどれほど影響を与えたら、自覚はないのだろうね」ユリウスが微笑でそうこぼした。そしてユリウスが踏み込み一つで加速し暴食を大きく後ろへ吹き飛ばした。

「このときを待ち望んだぞ暴食ーー」「おいおい悪いんだけど、僕たちと俺たちって食べた物全部共有してるってわけじゃないからさァ。お兄さんに見覚えがないんだ。それって僕たちじゃなく、ロイがやらかしたってことじゃないの?」「俺たちはあんまりお兄さんには興味ない興味ないかなァ。食べる基準に見合わないって感じ?」




淡い光

そこにユリウスが割って入り「残念だが、彼女はあなたの晩酌に付き合えない。何故なら、幻影たるあなたに安寧の夜は訪れないからだ」そうして騎士剣を構えて前に出る。それを見てレイドがわずかに表情を変える。「…なンだ、オメエ。ちょっとはマシな面構えになってンじゃねえかよ。なンかいいことでもあったのかよ、オメエ。女か。女だろ、オメエよ」「色々と心構えに影響する出来事があったことは否定しない。ただ、女性の抱擁が傷つく心を癒やすこともあれば、容赦のない友の叱咤が代わりになることもある」「回りくどい野郎ってとこは変わっちゃいねえな。何が言いてえンだ」「つまり、今の私がこうして剣を握るのは、友のおかげということ!」

その瞬間、ユリウスはレイドの首へと一撃を加えようとしていた。しかし、その剣を二本の箸で挟み止めた。そして箸で騎士剣を真っ向から打ち据える。その衝撃波が通路全体の氷結した部分を一気に割り砕いた。「ーーへえ、本気でちょっと関心したぜ」その箸の一撃にどれだけレイドの全力が込められていたかはわからない。しかしレイドにはその一撃さえ受け切られることが想定外だったようだ。

「なにせ、私があなたに勝てなくては、こちらの計算が狂ってしまうのでね」「勝つ気でいンのかよ、吠えやがる」「だろうね。だが、お付き合いいただこう!」そして戦いが再開する中、エミリアも攻撃に加わる。エミリアの思い切りがよくなり、ユリウスがエミリアに合わせることで、互いにいい動きの連携になった。「はっはぁ!いいぜいいぜ、オメエら!オレも楽しくなってきたじゃねえか!」そこへ、半死半生の状態で転がっていたはずのバテンカイトスが割り込む。両手に括り付けた短剣を振るい三者へ放り込む。それをそれぞれが防ぐ。

そんな時、四者の戦いを見ていたスバルが突如自分の胸を掴んで異常を感じる。こうしている間にも残された二つの障害が進行している。どくどくと強烈に脈打つ心臓。その心音に意識を重ねながらゆっくりと呼吸し、目をつむる。ーーそれはぼんやりとした暗闇に浮かび上がる淡い光だった。それは、スバルのすぐ傍らに一つあり、少し距離を離れて正面に二つある。さらに不思議なことに、振り返ってもいない後ろの方角にもあるのがわかった。そこにはいっぺんに四つもまとまって光がある。そこから大きく離れたところに一つあって、そして、そして、そしてーーー、もう一つがすぐ頭上に迫っているのがわかって。「ーーベアトリス!」スバルはその感覚を信じてその場から飛びずさった。







バテンカイトスとレイド

そんな会話の時に躊躇なくエミリアが氷塊をぶちこむ。そしてユリウスもそこへ参戦し暴食を挟み撃ちにする。「ーーアイスブランドアーツ」その名前を聞くのは二度目。しかしその声は暴食だった。「今のって、私のーー」「ははッ!自分の得意技を喰らってみるのってどんな気分かなァ!」そして暴食は床から新たな氷の武装を引き抜く。その造形を目にしてエミリアとスバルは驚く。「ぱ、パイルバンカー!?」「再現するのはお兄さんを食べた僕たちだからさァ!知識が武器!俺たちはインテリ大罪司教なんだよ!」そうして氷杭を放ちエミリアとユリウスを吹き飛ばす。

それだけで一気にエミリアとユリウスを劣勢へ追い込む。「優れた知見の積み重ねってヤツこそが、人生を豊かにして、人を勝ち組ってものにするのさ。つまり最高なのは俺たちってわけだよ!」そんな時「ーーオメエ、何調子乗ってやがンだ?」「…は?」高笑いしていた暴食が目を見開く。「最高なのがオメエみてえな根性曲がったガキなわけねえだろ。最高も最強も、最上も最良も、全部オレのためにある言葉なンだからよ」そう言いながら、降りてこられないはずの二層から降りてきたレイド・アストレアが笑いを浮かべて立っていた。

スバルははっきりとレイドが敵だと魂が認めていた。そこで暴食がレイドに試験官なら上の階から下りてこられないはずだろと聞く。しかしレイドは話にならなく、獲物としては極上だと言い食べようとする。そして「魔女教大罪司教暴食担当ライ・バテンカイトス」そう名乗ってレイドに突っ込む。「ーーイタダキマスッ!!」「マブイ姉ちゃんに言われンならともかく、オメエに言われて嬉しくなンかねえよ」大口を開けたバテンカイトスの体が激しく横へブレる。雑に蹴り出されるレイドの右脚の蹴りが真横からバテンカイトスの胴体を捉え通路に豪快に叩きつけた。

そのまま足で壁に押し付け、足一本とは思えぬ速度で走り始めた。破壊的なダメージにバテンカイトスは叫ぶ。そして足を止めたレイドが素早く半回転し左の回し蹴りを顔面に叩き込みバテンカイトスがゴム毬のように吹っ飛ぶ。そうして大の字になって死んだのではないかと、そうすら思える。

そしてエミリアがあの子をやっつけてくれてありがとう言い仲直りするんじゃダメかと聞く。しかしレイドはエミリアに気付くと激マブじゃねえかと行って今晩の酌をしろと言い出す。




セーブ地点変更

スバルは躊躇いなく石の床を転がり、刹那、灼熱が右足の腿を掠めていくのがわかり、苦鳴を上げる。スバルはベアトリスを抱いたまま振り返った。「くると思ってたぜ、このクソサソリ…ッ!」二度目の邂逅となる巨大サソリ。黒い甲殻と赤い光点のような瞳を持ったサソリがその多脚を生かして壁を這い、スバルたちを睥睨していた。

スバルの名前を三者が呼びかけてくるのが聞こえる。ベアトリスが、ユリウスが、エミリアが。そしてバテンカイトスが、レイドが、巨大サソリがそれぞれに動く。しかしそれより早くーー塔全体が激しく揺れ、轟音が響き渡った。それはそのままスバルの体を跳ねさせ、エミリアたちを吹き飛ばし、巨大サソリの甲殻さえも押し潰して、世界がひしゃげる。『ーー愛してる』そこに盲目的な愛だけを抱く闇がスバルを呑み込まんとしていた。

「ーースバル」呼びかけに答えスバルは声の主を掻き抱いた。腕の中でじたばたともがく体が慌ててスバルの顔を見上げてくる。「べあ、とりす…」何があったのか、ついさっきまで自分は通路に倒れていて、足も傷つけられて、そのままあの黒い闇の中へーー。「書庫…?」そこには襟ドナ、メィリィ、そしてベアトリスがいて。そして認めざるを得ない現実を認めた。ーー戻ってきた。この瞬間に。

監視塔を襲う五つの障害への対処が間に合わず、最後に塔そのものと心中する形であの黒い影に全てを台無しにされた。そうして命は潰え、死に戻りによって再度の機会を得た。しかしこれまでとは経路が違う。何故ならーー「リスタート地点が今までと違ってる」レイドの死者の書、記憶の回廊からの帰還直後への変更だった。

セーブ地点の変更には特に驚かない。しかし問題は最悪の状況の直前に戻されて、小細工する時間がほとんどないことだった。そう考えて動揺しているとベアトリスが落ち着くかしらと頬を両手で挟み込んでくれた。本の中で何があったのか聞かれ「ーー立ちなさい、だ」と自分を奮い立たせてくれた叱咤を思い出す。そうして手短に死者の書の中であったことを説明する。そしてまずはシャウラのフォローをメィリィに頼み、ユリウスには下りてくるレイドの相手を。そうお願いするとまたもや、前回のループでも感じた奇妙な熱を感じた。心臓の鼓動が早くなり、瞼を閉じる。そして浮かび上がる光がスバルの腕の中と、すぐ傍ら、それから通路のはるか先にもちらほらと見えて。




喰われていない名前

そうしてまずはエミリアたちと合流ということで、急いで緑部屋の方へ向かうと、前回同様にパトラッシュに乗ったラムがやってきて、スバルにレムを任せると言う。そして「暴食の大罪司教がきてる!エミリア様が応戦してるけど分が悪いわ。すぐにでもラムが戻らないと手遅れになる!」と言う。

スバルが急いだ理由はエミリアがバテンカイトスに名前を喰われることの阻止とラムの戦線離脱を防ぐことだった。それが果たされた確信を得て、スバルは襟ドナにパトラッシュの手綱を押し付けてレムとパトラッシュを安全圏に頼むとタイゲタが一番マシなはずだと言う。そしてスバルとベアトリスはラムと一緒に大罪司教の元へ。

「ーーアイスブランドアーツ!」凍える通路の先に氷の武装を手にエミリアの背が見えた。「エミリア様!」そのラムの叫びが最悪の事態を阻止できたことをスバルに確信させる。「え、ラム!?」「どうして戻ったの!?それにスバルとベアトリスまで、無事でよかった…けど!今すごーく危ないの!下がって!」「レムは安全なところへ避難させました。今からラムも助太刀します」そうしてラムは杖をとる。

「はっはァ!戻ってきちゃったんだ姉様!なんでなんで姉様ってばそうカッコいいの?ホント姉様は素敵ですッ!」「煩わしい、殺してやるわ大罪司教」敵意溢れた発言をこぼしてラムはバテンカイトスへと前進する。ここでラムの暴走を許せばエミリアの名前をまた喰われるかもしれないとスバルが思い、おい!と手を伸ばしたが「いったい誰にものを行っているのバルス。引っ込んでいなさい」スバルの指が空振り、ラムの姿が掻き消えた。消えたラムの姿が現れたのはバテンカイトスの眼前だった。

眉間に突きつけられた杖の先端を見て、交差した両腕の短剣でそれを受けたバテンカイトスが「今の本気ィ!?自分の足の裏に風を作るってよくそれで足が吹っ飛ばないね。普通は怖くてやれないよそれッ!」「普通なんてくだらない尺度にラムをあてはめるのをやめなさい。そもそもこれで終わりだなんて、ラムの怒りも舐められたものね」直後杖の先端に風が発生する。その予兆を察してとっさに身を捩るバテンカイトスだが間に合わない。悲鳴を上げて顔面の左側を引き裂かれる。「私もいるか、らーーっ!」背後からエミリアが追撃する。




轟沈

しかし「ーー拳王の掌」フルスイングの途上に差し出された黒い掌がその氷の大剣を砕く。姿勢を崩すエミリアの顔面に爪先が跳ねる寸前、ラムの足がバテンカイトスの爪先を踏み潰し、肘鉄でそのまま吹き飛ばす。そしてバテンカイトスはそ瞬きの合間に10m近い距離を取っていた。「ーー跳躍者ドルケルの縮地」「大層な名前をつけたものね。ただ、あちこちいったりきたりするだけの手品でしょう」「あはは、冗談でしょ?一回ちらって横見しただけで本質掴むとか反則じゃんねえ」

「い、今のは…」「後先考えなければ、ラムはあれぐらいやる奴かしら。暴食のけったいな権能も地力が違えば押し潰される類の代物なのよ」スバルは楽をサポートに回るイメージだったが、嬉しい方向に計算が狂ったと思った。「さすがだよ姉様!肉食獣ハイネルガの再現でこの傷!」「ホント姉様とお兄さんが一緒にきてくれるなんてたまんあいなァ!かつての憧れと今の憧れ…二人は僕たちにとっての救世主だもの!」「…憧れって、ラムはともかく俺まで入れるか?」「わかってないなァ!お兄さん…ううん、スバルくんは特別なんですってばァ!」

他者の記憶と名前を喰らい、その内に膨大な人生を蓄えた暴食。その人生のトレースは何も有事の際の戦い方だけにとどまらない。日常の作法、言葉遣い、癖や習慣、果てはその想いさえも再現する。エミリアの氷の体験を砕いた黒い掌の『拳王』も瞬く間に距離を作った『跳躍者』の異能も、風の刃を継承にとどめた『肉食獣』も奴の背後にダブって見える。しかしその矮躯に今、最も如実に反映されている人生はーー「お前があの子の真似を…!」「それだよお兄さん!」「お兄さんは救世主…いや、あえてこう言い切ろうか!お兄さんは俺たちの英雄だッ!」

「どうだい!今こそ、あの感動のときを再現しようかッ!ここから始めようよ、お兄さんッ!一から、いいや…ぜ」決して汚されてはならない聖域が汚される。ーーその瞬間だった。「えいやぁ!!」「ぶがんっ!?」記憶の再現に熱中するあまり、スバル以外への注意が逸れたバテンカイトス。「ーームラク、かしら。それと」「こっそり近づいてドカンね!」その二人の連携で後頭部を打たれたバテンカイトスが昏倒している。「…え、勝った?」轟沈し、目を剥いているバテンカイトス。エミリアがベアトリスの元へ駆け付けてハイタッチした。「ええと、つまり?」「ベアトリス様のムラク…陰魔法で体重を消して、エミリア様がこっそりと相手の裏に回ったのよ」




仲間の位置

よもや仇敵と考えていたバテンカイトスがこうも容易く撃破されるとは。そしてラムは殺すべきだと話すもスバルは殺した所で喰われたものが戻ってくる確証はないから、聞き出す方法がなくなることが怖いと話す。そこでとりあえずエミリアの氷の枷で動けなくするということに。

そして次の行動に思考を巡らせ、気がかりだったのはいまだ姿を見せていないもう一人の暴食だった。「確かルイの奴じゃライとかロイとか行ってたから…バテンカイトスがライなら、もう一人はロイのはず。そいつが一度も姿を見せていない」

「ーーユリウスが苦戦してやがるな。これ、相手はやっぱりレイドか?」「スバル?いったい何を言っているのよ、どこを見て、何を」「どこを見てって、何言ってんだよベアトリス、そりゃぁ…」スバルは自分の呟きの奇妙さに気付いた。「なんだ、これ?みんながどこで何をしているのかがわかる?見える…?」自分の胸元を強く掴み、スバルはその感覚、ぼにゃりと淡く輝く光のようなものを感じ取る不可思議な知覚。それを認識しつつあった。

それは前回の周回の最中からスバルに存在を主張していた感覚。なんと呼んでいいものかわからないが、塔内の仲間の存在を感じさせてくれる第六感だ。それを自覚した途端スバルは受け入れがたいおぞましさに嘔吐感のようなものを覚えた。理由はわからないが、この第六感を逃す手はない。仲間という仲間が散逸するこの状況で戦えないスバルが喉から手が出るほど欲する権能。「とっととおとなしく俺のモノになれーー」この不自然な第三の腕はナツキ・スバルの魂に呼応して現れたものだ。ならスバルの呼びかけに答えない道理はない。そう望んだ直後、スバルの中で三本目の腕が固着する。おれはスバルの知覚を信じられないほど大きく広げ、この塔内に散らばっている仲間立ちの場所を淡い光として観測させた。

「みんなの位置と無事かどうかがぼんやりわかる…これなら」この状況を打破するためにまだスバルも役立てる。そう考えた時だ。「あァ、お兄さんってばホントにズルいなァ」地を這うような声がしてそちらへ向く。拘束されたバテンカイトスが意識を取り戻し片目を閉じた。ーー瞬間その姿が消える。




大サソリの正体

「ーーナツキ・スバル」瞬く間の消失に驚愕する背後、空を渡ったバテンカイトスが大口を開けていた。とっさの反応、間に合わない。喰われると本能が捕食者の接近に怯えた。「イタダキマーー」一閃がスバルの肩口を抜け、暴食の大口へ突き刺さっていた。一瞬のことでスバルもエミリアたちも動けなかった。バテンカイトスの顔面の右側が吹き飛んでいた。焼けた傷口からは血も流れていない。それを為したのは、なおも中空にあるバテンカイトスへ向け連続して放たれる白い光。次々と全身へ突き刺さり存在を消滅させていく。

手足を拘束され宙に浮かんだバテンカイトスはそれを回避できない。頼みの綱の瞬間移動も起点を潰されたのか機能せず、光に呑まれる。「あれ?死って、もっとーー」何か言おうとしたが、それも言い切れず肉片となる。「生かしておきたかったけど、贅沢は言えねぇ。とにかく助かったぜシャウラ」「…シャウラ?」額を拭ったスバルの言葉を聞いて、ベアトリスがやけに険しい声で言った。

「何を根拠にあれをシャウラなんて」何を根拠にと言われても固着した第三の腕ーー仲間の位置を知らせる第六感が通路に佇む彼女の存在をスバルに教えている。なぜここにいるのかはわからない。彼女はメィリィと共にバルコニーで魔獣に対処していたはず。「スバル、下がって」「エミリアちゃん?君まで何を…」だって彼女たちの視線の先、通路の奥から感じるのだ。淡い光を。スバルたちの仲間の証、第六感が知らせてくれる味方の存在。その光が灯っている。「ーーシャウラ?」通路の奥、赤い複眼を光らせる大サソリが淡い光と重なって見えていた。

ーー初めてシャウラの名前を聞いた時、何も思わなかったわけではない。聞き覚えがあったのだ。スバルの知る星の名前。さそり座を意味する単語。さそり座の名を冠する人物の正体が漆黒の大サソリとは、実にひねりのないシンプルな回答だ。ひねりがなさすぎて名付けた人物のセンスを疑いたくなる。目下そのセンス不足の名付け親候補は『お師様』扱いのナツキ・スバルだが。「シャウラ、なのか…?」大サソリはこの塔を襲う五つの障害の一つだ。これまでのループでも大サソリはスバルや仲間立ちを苦しめ、命さえ奪った。その所業を侵したのがあろうことか身内のはずのシャウラなどとーー。「あれがシャウラだっていうのは間違いないのかしら?」「ああ、間違いない。シャウラの反応をあいつに感じる…うっかりあのサソリにシャウラが丸呑みされてない限りは」




二度目の置き土産

「じゃあそれを本人に確かめましょう」エミリアが前に出て大きく息を吸うと「ねえ、あなた!あなたはシャウラ?それともシャウラじゃないの?」「ーーー」「…あ、そっか。もしかしたら喋れないのかも、じゃあ、シャウラだったら右手を上げて、シャウラじゃないなら左手を上げて!それならわかるから」そんなエミリアの問いかけに対する返答、それはーー「ベアトリス様!」「わかってるかしら!」瞬時に危機を察したラムにベアトリスが応じた。

ベアトリスが掲げた腕から紫色の結晶が浮かび上がりその結晶が真正面から発光に砕かれ光が通路を乱舞した。「頭下げてるのよ!直撃されたらヤバい頭!」大サソリから放たれる鋭い尾針の一撃は容赦なく暴食を殺した実績を持つ凶器。押し寄せる白光をベアトリスの魔法で受け流し、スバルを守ってくれていた。その圧倒的物量がなぜかスバル一人へと集中的に浴びせられていた。

「あいつ!俺に恨みでもありやがるのか!?」「スバルがずっと冷たく塩対応してたせいかもしれんのよ!謝るかしら!」「ごめん!悪い!すまねぇ!どうだ!?」しかし白光は弱まることを知らない。そんな中、ラムが苦しそうにしていた。ベアトリスによれば早い話戦える時間には限りがあると聞く。そしてベアトリスとエミリアが連携し大サソリの鋏をぶった切る。そんな時、前々回の最悪の結末が過る。大サソリが後退する。ベアトリスが障壁を展開し「エミリアちゃーー」最後まで言い切ることができず切断された置き土産が爆裂する。

噴煙が立ち上がり、ゆっくりと体を起こす。スバルはラムを抱いており、エミリアもベアトリスを抱いており、同じ状況で生きていた。そしてエミリアはあれは本当にシャウラだったのかと疑問を抱くとラムがあの光を飛ばす攻撃はアウグリア砂丘で見たものと同じだと言う。そしてそうすると、今もメィリィは一人でバルコニーで戦っている。だとしたらメィリィはシャウラに襲われなかったということだった。

そして、ラムとエミリアがスバルには何が見えているのか聞く。「シャウラを感じたというのがバルスの戯言でないなら、何か根拠があるはず。ベアトリス様との珍妙な新魔法か…まさか加護だなんて言わないでしょう」「珍妙な新魔法は心外かしら。それに加護じゃないのよ。…権能かしら」




スバルの権能

「ベアトリス、その権能ってのは何なの?」「加護の、上位互換みたいなももだと思えばいいのよ。スバルは後付けでそれを授かってる最中かしら」「詳しくはわからない。けどベアトリスの言う通りその権能とやらの効果で塔の中にいるみんなの位置がぼんやりわかるんだ」「すごい…あ、でもその力でシャウラとあの大サソリが重なったから?」「そういうわけだね」

権能、第六感と呼び方はなんでもいいが、それが感じるシャウラの光は一旦大きくスバルたちから離れた位置で待機している。それが鋏を失ったダメージを癒やすためなのか、それ以外の目論見があるのかどうかはわからない。ただ、一つだけ言えることは「ーーあいつはたぶん、俺を狙う」それは奇妙な確信だった。

「そうだ、それに権能って言えば…」それ以上に気にすべきは暴食の権能。暴食はスバルたちの前で死亡した。だとしたら暴食の権能の爪痕はどうなったのか。「ラム…お前の記憶は…」「ーーレムのことなら思い出せていないわ」「暴食をただ倒しても奪われたモノは取り戻せない…」「厄介な敵だわ…忌々しい」

そして次どうするのかを考えた時だった。天井が両断された。そこには服を血で汚したユリウスがいた。「頼むからレイドの首は刎ねてきたって言ってくれ」「事実と異なる報告をするのは騎士として非情に苦しい選択と言わざるを得ない」そして特徴的なゾーリの足音が聞こえてくる。レイドが噴煙から姿を現す。そしてユリウスに暴食が死んでも記憶が戻らなかったこととシャウラが敵になったことを報告する。

一方ユリウスも報告があり、暴食の片割れの居場所を知っていると話し「ロイ・アルファルドはそこにいる」と騎士剣の先端を正面に向けた。「目の前にいる初代剣聖レイド・アストレア。彼が暴食の大罪司教ロイ・アルファルドその人だ」と言う。思いもよらない話にスバルの思考が停止する。「単純に考えるならあのレイドはロイが化けてることに…」「ーーオイ、待てやオメエ。そいつは面白くねえ勘違いってやつだぞ」「オレはオレに決まってンだろうが」牙を剥くように自己を主張する。「ベアトリス様、水門都市で戦った暴食はその姿形を自在に変えていたと」「…ベティーもお前と同じことを思ったかしら」




レイドが自由に動き回れる理由

「以前別の場所で目撃された暴食は、おそらく記憶を食べた相手の姿に成り代わっていたのよ」「精神だけじゃなく、肉体まで再現するなんで馬鹿げた力なのよ。そんな真似して魂が混乱したら元に戻れなくなってもおかしくないかしら」「それをうまくやっているのが暴食…やっていたというべきかしら」「やっていた?過去形ってまさか」そうしてスバルは答えを求めるようにユリウスを見た。

「ラム女史とベアトリス様の結論通りだ。目の前の彼、その肉体はロイ・アルファルドのものだ。だが、その精神は違う」「ロイ・アルファルドはレイドの記憶を喰らい、その記憶に自らの魂の主導権を奪われた。故に彼は制限なく、二層を下りてここに立っている」本来二層を離れられないはずのレイドがどうして自由を手に入れ塔内を歩き回るようになったのか。それは塔を襲撃した暴食の肉体を乗っ取り、頸木から逃れていたから。

「記憶の再現、その一番恐ろしい落とし穴に嵌ったってことなのよ」「つまり自我の強い方が勝ったということね…分の悪い勝負をしたものだわ」「ーーそれが暴食としての性だとロイ・アルファルドは語っていたよ」「…暴食と話したのか?」「君の指示で二層へ上がったところで、ね。ちょうどロイ・アルファルドとレイドが対峙している場面だった」

「今の話だとレイドは生き返ったってことでいいのよね?」エミリアが聞く。「おう、これでオメエともちゃンとした場所にしけ込めンぜ激マブ。今夜の酌しろよオメエ」「お出かけに誘ってくれてるの?でも私でーとはパックとスバルとしかしたことないからごめんなさい。あと、あなたを食べようとしてあなたが食べ返しちゃった子に大事な用事があるの。だから…」「そいつに体を返せってか?ああ、オメエらの状況はわかってンぜ。取り返してえもンがあンだろ。けっこの体のチビガキが妙に物知りでやがる」「ーーっアルファルドの記憶が閲覧できてるのか!?だったら」「手ぇかせって?オイオイ笑わせンなよオメエ」レイドは暴食の権能の一端を垣間見る権限まで奪い取ったようだった。しかし、手を貸すつもりはないらしい。「この状況でまだ試験に拘ってるのか?」「違ぇな。オレが拘ってンのは試験じゃねえ、筋だ」「ーーそう、同意してくれないんなら仕方ないわ」「ごめんね」そうしてエミリアがベアトリスを投じて通路に生み出される氷の椅子に柔らかく収まる。そして通路を駆け抜けてレイドの首へ氷剣を叩き込む。しかし、また箸二本で止められる。




面倒な奴

エミリアの敗北する未来が見えるように、他の皆と総力戦に挑もうとスバルは最善を尽くそうとした。しかし「そりゃオメエの戦い方じゃねえだろうよ」そのスバルの内心を読み取ったような一言がスバルを斬りつける。ーーほんの一分後にはレイド以外に通路に立てているものは一人もいない。呻き声を上げて立ち上がろうとするエミリア。少し離れた所のベアトリスは意識がない。壁にもたれかかるラムはレイドに掠り傷を負わせかけ最も善戦したが、ボロボロ。

「そもそも数の問題じゃねえンだよ。なぁ、オメエもそう思うだろ?」レイドが目を向けるのは最後に残った敵。誰一人立てていない状況でかろうじて膝をつくユリウス。「何故、あなたは私に拘る?」「ざけンな。口先だけの面がいい野郎なンざオレが一番嫌いな生き物じゃねえか。そンなもンにどうしてオレが拘ンだ?」「ならば…」「オレに拘る理由があンのはオメエの方だろうが。それともオメエ本気でオレが引いていいと思ってンのか?」

そしてスバルに「オメエの臨機応変なンざいきあたりばったりと変わりゃしねえよ。常勝無敗は強ぇ奴の特権だぜ?だからよーー」「敵まで使おうって腹は悪くはねえ。遅すぎるがな」打ち払った白光を箸で弾く。白光の出所には、一度は退けた大サソリがいた。「ーーちっ面倒な奴がきちまった」白光の嵐を切り払いながら狙いを定める。

「まだだベアトリス…ここから何とか挽回する方法を見つけて…」「違うのよ…違うかしら!ーーくるのよ!」目を見開いて訴えるベアトリスにスバルは大サソリの存在を思う。既に恐ろしい奴らが集まった最悪の状況で今更何がくるとーー「まさか」「だから言ったじゃねえか。面倒な奴がきちまったってな」直後、付き上がる衝撃が監視塔を揺るがした。為す術もなく吹き飛ばされるスバル。そのスバルの視界でそれぞれ驚くべき動きを見せていた。エミリアはスバルへ放たれる白光を次々と防ぎ、ユリウスは斜めになった世界を駆け抜けてレイドの戦意に応え、そしてベアトリスはスバルへ掌を向け「ムラク!」スバルを浮遊感に包み、「ーーあ」その最善を嘲笑うかのように膨大な漆黒の影が塔をまるごと呑み込んだ。

「ーー失敗した」『ーー愛してる』現実を受け止めたのとどす黒い愛を囁かれたのは同時だった。本当に対処法があるのか疑わしいような最大の問題。この影が現れ、届いた時点で「オメエ、何眠てえこと考えてンだ、オイ」




魔女と剣聖の一幕

瞬間、スバルを取り巻く影が振るわれる一閃に薙ぎ払われた。「ーー嘘だろ」無造作に騎士剣を振るい、影を斬り捨てたレイド。彼が手に持っていたのはユリウスの騎士剣だった。ベアトリスの魔法の効力が残り、無重力なままのスバルは塔の中を見る。いまだ影に呑まれずに残ったラムの姿を。身をよじり必死になって細い体へ飛びつく。「ーーまだ何か」こんな状況であろうと得られるものがあるはずだ。それはレイドの助太刀があったから。無論それを感謝はしない。そもそも影が監視塔を呑み込むまでの時間制限が尽きたのもレイドに邪魔されたせい。だからーー「お前も絶対にぶっ倒すぜ。ーー俺たちの誰かが」

「そこはオメエ最後までちゃンとオメエでかっこつけろよ稚魚」眼下、騎士剣を逆手にとったレイドがスバルへ狙いを定める。距離があるが、レイドからすればあってないようなものだろう。そしてスバルへの敵意を定めたレイドの元へ漆黒の影が勢いを増して押し寄せる。それさえレイドの剣気はものともしない。自覚はなかったが、この時スバルは見たのかもしれない。かつて四百年前にあったと言われている魔女と剣聖の一幕を。

一秒でも長く生きていてほしい。そんな願いを込めてスバルは腕の中のラムを抱く。次の瞬間、剣閃とは思えない光の奔流がスバルを呑み込みーー、失われるたび、やり直すたび、求められるたび、流転して。一度しかないはずの最期を重ね続けて。ふと思う。いつも最期の瞬間、誰かが傍にいてくれることは幸せなことかもしれないと。それが自分に立ち上がる力を与えてくれるなら。ただ、どうしていつもナツキ・スバルには届かないのか。どうしていつも最後の瞬間に寄り添ってくれるような誰かをナツキ・スバルは救い出すことはできないのだろうかと。

「ーーー」砂埃が届かぬはずの超上空まで立ち上ってくる。監視塔のバルコニー、地上数百メートルの高さから見下ろせる大地には、魔獣の群れが押し寄せ、それを食い止めてくれているのがメィリィだ。塔内の各所で起こる厄災に対し、二層にはユリウス。バテンカイトスと遭遇するエミリア達を救うためスバルは一刻も早くその場へ駆け付けなくてはならないがーー「ーーお師様?大丈夫ッスか?」「お師様聞いてるッスか?あーしとお師様以外の人達も面倒なことに巻き込まれてるっぽいッスけど…あーし、お師様のためにできることあるッスか?」「ああ、そうだな。…俺のためにできること、か」




シャウラの正体

「はいッス。あーし、お師様のお願いなら、たとえ火の中水の中、大瀑布にだって元気よくフライアウェーイ!ッス」戻ってきた。再び、この時間へと戻って来られた。やるべきことは変わらない。だからスバルが迷わず自分のやるべきことを確定する為に、必要な儀式を。それはーー、「シャウラ、お前は俺の言うことなら何でも聞くのか?」「もちのろんッス!お師様のお願いなら何でも聞くッス!」

「ーーシャウラ」「ーーお前、俺が死ねって言ったら、死んでくれるのか?」

崩壊する塔の中、スバルの命はレイドの斬撃を浴びて燃え尽きた。「ーー俺は」いったい何回無意味な死を重ね続けるのだろうか。こんな自分じゃなく、強くて賢くてたくましかったならよかった。だけど、弱くて馬鹿で情けないナツキ・スバルしかここにはいなかった。そんなスバルをいつも、誰も、独りにしようとはしてくれなかったから。それが今の自分の傷だらけの覚悟を後押ししてくれているのだから。だからナツキ・スバルは言った。

「お師様が死ねって言うんなら死ぬッスよ?」あっけらかんと応えるシャウラに胸が痛んだ。「…そう、か」「お師様あーしに死んでほしいッスか?うーん、お師様のお願いなら何でも聞いてあげたいんですけど、また随分と変なタイミングで思い切ったッスね?今、塔の中がわやくちゃしてて…」「わかってる、わかってる」シャウラは頬に指をやったまま首をひねる。その動きに合わせ彼女の長い三編みーースコーピオンテールが揺れている。思えばこれも皮肉なネーミングだった。さそり座を意味するシャウラ同様に名は体を表す彼女だ。それはきっと名前だけでなく様々な部分に堂々と現れているのだろう。それはきっと彼女に隠す意図がないから。だからーー

「ーーシャウラ、お前、でかいサソリに化けるのできたりしないか?」スバルは直球で切り込んだ。「化ける、ってーとちょっとニュアンス違うッスけど、できるッスよ〜。あー、でも、プリティさに欠けるんであんまし好きくないッス。あーしはかか様とお師様がデザインしてくれたこの姿が一番だと思ってるんで」シャウラは躊躇なく答えた。やはりあの塔内に出現した大サソリはシャウラであり、彼女はスバル達の「…敵か」スバルとシャウラが話している最中にも皆はそれぞれ対処している。ただしそれさえもシャウラとの話し合いの為の欺瞞に過ぎない。




五つ目のルール

何故なら、この周回、ナツキ・スバルはーー「お、お師様?本格的になんか変じゃないッスか?そんな凛々しい目で見つめられると四百年もお預け食らったあーしは我慢ならなくなるッスよ…?」シャウラに最初の問いかけをしたとき、いくつかの可能性があった。その中で最悪の可能性はスバルから心無い言葉を投げかけられた途端に豹変してそのままスバルを殺害すること。それはこれまでのシャウラは全て演技だったということ。

そんな賭けには勝ったと言える。だが、賭けは一度では終わらない。大きく勝つには大きく賭けなくてはならない。「シャウラ、このプレアデス監視塔の試験にはいくつかのルールがあるはずだな?」「そりゃあるッスよ?お師様が便器で頭ぶつける前にも話したッスけど…」「それ、聞かせてくれ」「一、試験を終えずに去ることを禁ず。二、試験の決まりに反することを禁ず。三、書庫への不敬を禁ず。四、塔そのものへの破壊行為を禁ず。ーーッス」シャウラが指を折りならが流暢に説明する。口達者な彼女だから澱みのない説明をしてくれることに違和感はない。ないが、引っ掛かりはした。指を折り数える仕草の最期、語本目の指に手をかけ、それを折らなかったこともそうだ。

「ーー五つ目は?」「…ないッス。お師様、聞いてなかったッスか?あーし、四つまでしか言ってなかったはずッス。お師様、数も数えられなくなったッスか?…」「シャウラ」スバルが一歩シャウラとの距離を詰める。「改めて聞くぞ。塔の五つのルールはなんだ?」「ーーNGッス」「…NG?」首を横に振り、バツ印を作る。シャウラの瞳には哀願と呼ぶべき、脆く儚いものがあった。「NGッス。やだ、話したくないッス。五つ目のルール?そんなのどうでもいいじゃないッスか。あーしとお師様の蜜月には何の関係も…」「関係ないわけあるかよ。俺もみんなもこの塔の試験に挑んでんだ。試験のルールがわからなくて大丈夫なんて楽観はできない。だから、シャウラ」「…嫌ッス」「シャウラ!」子供のように耳を塞いで顔を背ける。「お前はお前でこの塔で役割があるはずだ。塔の星番だったか?それをずっとやってきたんだろ。本当かどうかわからねぇけど、四百年も!だったらーー」「ーー四日、ッスよ」「…あ?」「四日?お前何を言ってんだ?お前はもっと長くこの塔にいて、それで」




一途な星

「…まだたった四日ッス。お師様たちがこの塔にきてくれて」「ーーぁ」その弱々しいシャウラの声を聞いて、スバルの喉から掠れた声が漏れる。「そのうち最初の二日はお師様たちが寝込んでたから、あーしとお師様が会って、話して、くっつけたのは二日…四百年も待ったのに!たったの二日ッスよ…」「シャウラ…」「一瞬で、一目でいいって、思ってたッス」

思えばそうだった。スバルの思い当たる限り、シャウラがスバルと同じ場所に射る時、いつだって彼女はスバルを見ていた。それは監視するなんて渇いた目的ではなく、きっとーー「四百年塔でずっとお師様を待ってたッス。一目似られたらそれで満足と思ってたッス。ーーでもそんなの嘘だったッス」「だって、お師様はあーしの全てなんスもん。お師様の全部で、お師様を想う全部で、あーしができてるッス。四百年の全部使ったってお師様に伝えきれないッス。それがたったの二日で…そんなの嫌ッス」

「だから五つ目のルールは話せない?」「あーしはルールを話したくないッス。NGッス。だってこれを話したら…」「これを話したらお師様は試験のクリア方法に気付くッス。だからこれを話したら、話しちゃったら…あーしとお師様の時間が、終わっちゃう」嗚咽をこらえるような彼女の声音がスバルの心を突き刺した。予想していなかった返答だった。シャウラが塔のルールを話したくない思惑は、塔と作った賢者の考えとは無縁の、もっと切なる願いだった。

「お師様、嘘ついたあーしを、嫌いになるッスか?」「嫌いになって、顔も見たくないって…そう思うッスか?」どうして、死んでくれるかなんて言われたときより辛そうな顔をするのだ。どうして自分の命より、スバルに嫌われるかどうかの方が大事そうに振る舞うのだ。どうして四百年も待っていたくせに、そこで全部ゴールみたいに思うのだ。「…嫌いになんか、ならないよ」「お前が黙ってたのが理由で、たぶん、すげぇしんどい目に遭ったと思うし、正直、こんな風に追い詰められることもなかったって思うこともある」シャウラが意図的に情報を隠したことで、必要な考察ができず答えに辿り着けず結果、何度も酷い死を迎えた。




キリングマシーン

だからあの瞬間をもたらした諸悪の根源のような存在がいたとしたら、きっとスバルはその相手のことを許せないだろうと、そう思っていた。なら、今こうして目の前にいるシャウラに同じことを思えるのか?「ーーいや」シャウラを憎むことなんてできない。四百年の孤独を過ごし、その果てに得られた二日間を生まれてきた意味を満たされたと思ってしまうほどに堪能した彼女を諸悪の根源などと思えない。諸悪の根源がいるとしたら、そうせざるを得ない状況を作り出した『お師様』でーー。

「ーーぁ」不意にシャウラから掠れた声が漏れた。「シャウラ?」「あ、あ…ああ、あ…」「だ、め…ダメッス…お師様!お師様、お師様お師様お師様…!」「シャウラ!?シャウラどうした!?」「ーー誰かがルールを破ったッス」それを言ったシャウラの瞳の黒目部分が3つに分裂し、赤々と脈動を始めていた。それが左右で六つの複眼。

「お師様…!今なら、まだ間に合うッス…」「間に合う?」「今ならお師様が命じてくれたら、あーしは、あーしを殺せるッス」全身から白い蒸気が上がり始め、彼女の白い肌が徐々に赤みを帯び、異常な体温の上昇が掴まれた腕から伝わってきた。「変化したら間に合わないッス。あーしは血も涙もないキリングマシーンになって、お師様を殺すッス。だってこんなにお師様が欲しい…お師様が欲しくて欲しくてたまらない…だから」「そうなる前にあーしに死ねって言ってくださいッス。…そうしたら、あーし、お師様のこと」殺さないで済むからとは続けなかった。

ナツキ・スバルという人間が目の前のシャウラという怪物を恐れている。だからスバルはーー「シャウラ、五つ目のルールを聞かせてくれ」「お師様、そんな場合じゃ…」「それを聞けたらーー!」哀願するシャウラの言葉をスバルが大きな声で遮った。もはやシャウラの体温は炎のように高まっていた。だが手を離さない。今の彼女の心身を焼き焦がすモノを手放さない。「それを聞けたら命じてやる。ーー安心しろ。お前が化け物になる前に俺がお前に命じてやる」真っ直ぐスバルがそう言ったのを聞いて、シャウラが目を見開いた。「お師様の女たらし」「見に覚えがねぇ…」




試験の破壊を禁ぜず

「じゃあお師様はシャウラたらしッス。あーし専門のたらし屋…」薄く微笑み、自分の肩を掴むスバルの手を自分の手を重ねた。「ーー五、試験の破壊を禁ぜずッス」「ーーー」「ほら、目の色が変わったッス。ーーあーしの好きなお師様に」そう言ってシャウラがスバルの胸を突き飛ばした。

「あ、あ…ああ、あああ…っ!」全身から血のように赤い蒸気が上がる。瞳も黒目を失い、いつしか真っ赤なモノに変わり果てていた。「お、師様…早く、あーしが、あーしじゃなくなる前に…」「ーーー」「言ってください、ッス…死ねッテ!お師様が言ってくれたら、あーしは…」試験を終わらせてスバル達が塔を去るのが嫌だったと哀願した口でシャウラは自分の命を終わらせ、スバルたちをーースバルを殺さずに済む道を示す。そんなシャウラの必死の声を聞いて、スバルは息を吐いた。それからーー、

「シャウラーー悪い、さっきのあれは嘘だ」「え?」スバルの告げた言葉にシャウラが目を見開く。そのシャウラの反応を見届けて、スバルは息を止めると、そのまま大きく後ろへ飛んだ。シャウラに突き飛ばされたのは不幸中の幸いだった。ーーもしシャウラに手首を掴まれたままだったらこんな真似はできなかっただろう。ーースバルの体がバルコニーの縁を乗り越え、宙へと飛び出すようなことは。

「おーー」シャウラのとっさの声が猛烈な砂風に呑まれて一瞬で聞こえなくなる。そのままスバルの体はノンストップで数百メートル下まで落ちる。最初からこうするつもりだった。この周回はこの行動が許されるなら絶対にそうするつもりだった。何故ならこれでスバルは自分の選択を迷いなく信じられる。だってーー、「ーーお師様!!」自分も同じようにバルコニーから飛び出してシャウラがスバルを追ってくる。必死に手を伸ばしてその命を救おうと飛び込んでくる。ーー大サソリの正体はシャウラだった。シャウラは意図的に塔のルールを隠していた。シャウラはスバルや仲間たちを何度も殺し、五つの障害の一つとして立ちはだかる。でもーー




必ず助ける

「ーー俺は、お前を助けていいんだな」

最後の最後まで意に沿わない変貌を遂げて、スバルを殺さないために、死ぬような命令を下してくれと哀願した彼女の姿を忘れない。性格の悪い話だが、あれを確かめたかった。誰を助けて誰を助けなくて、誰を倒して誰を守って誰を愛するのか。それを確かめなくては、これ以上先に進めないと思っていたから。誰を愛していいのか、もう、迷わない。

「ーーお師様ぁぁぁぁあああ!」手を伸ばしてスバルへ追いつこうとするシャウラの姿が空中で変わる。腕が肥大化し漆黒の甲羅を纏った大鋏へと変貌。白い肌は見る影もなく、甲羅に覆われ内側から始めるように肉体が膨張する。ついには大サソリが完成する。

そしてその大サソリが素早くスバルへ照準を定めた。おそらくあの白い光のような尾針があそこから放たれ、一瞬でスバルを焼き尽くすことになるだろう。空中のスバルはそれを躱す術はない。だがーー「ーーシャウラが泣くから、お前には殺されてやらねぇよ」尾針が放たれるより早く、落下の終点がくる。

猛然と砂の塔へ押し寄せようとしていた魔獣の群れの上へとスバルと大サソリの両者が落ちてくる。その結果をスバルは見届けられない。数百メートルからの着弾にナツキ・スバルという存在は耐えられない。爆ぜ、命は散る。しかし命が散る寸前に、たった一言だけーー、

「ーー必ず、助けてやる」

ーー大サソリには伝わらないメッセージを砂風がさらう時間はわずかにあった。




解説・考察

記憶の回廊

今回レイドの空の死者の書を開くと繋がっていたのが、ルイがいるオド・ラグナの揺り籠、記憶の回廊でした。

ルイの説明では、『魂を濾す場所』で『汚れを落として再利用する』ということでした。これは僕も原作を最新話まで読んでいてもよくわかっていませんが、ここから考えられるのは

・別の人が同じ魂を使っている可能性がある
・例えばフリューゲルがスバルなら、別人でも魂は一緒の可能性
・同じくサテラがエミリアでも魂は一緒の可能性

魂から記憶が落とされて再利用されるなら、400年前にスバルがいたとしてもその記憶を保持していないのも筋が通ります。

シャウラの正体

そして、シャウラの正体が大サソリだと判明しました。

実は22巻の表紙からも少しネタバレですよね。シャウラの後ろにはさそり座が描かれていますし、会った当初もスコーピオンテールだと言っていました。

ただ、シャウラの全貌が24巻で明らかになったわけではないと思います。今でもわかっていないのが以下の文章です。

「化ける、ってーとちょっとニュアンス違うッスけど、できるッスよ〜。あー、でも、プリティさに欠けるんであんまし好きくないッス。あーしはかか様とお師様がデザインしてくれたこの姿が一番だと思ってるんで」

かか様は誰だという話と今の普通の姿がデザインされたということです。つまり元々は魔獣であり、その後に人間の姿をデザインされたという意味ではないでしょうか。とすると、魔獣の母と言われているのと、400年前の共通点なら『ダフネ』ではないでしょうか。デザイン性の高さからエキドナだと言う考察もありますが、僕はかか様=お母さんという意味ならダフネしかありえないと思っています。

さらにWEB版だけにあるダフネの死者の書では、砂漠で死んでいますし、ここはアウグリア砂丘です。そして魔獣の巣窟、最終的には同じ暴食の大罪司教まで来ています。ダフネに関わることが多い土地ですよね。




コル・レオニス

そして、ついに発現したスバルの強欲の権能。ちょっと伝わりにくかったかもしれませんが、仲間の位置が光でわかったのは強欲の権能です。6章のはじめにロズワールとベアトリスが『これで二つ目が入った』と会話していましたね。強欲の魔女因子の事です。ベアトリスは権能について今回の説明でも詳しく知っているような感じでしたよね。

そして、レムは記憶の回廊で「立ちなさい!」と言った時にスバルは『こいよ…コル・レオニス!』と言っていましたよね。あれです。

魔女因子を取り込むことによって発現する権能ですが、作者によればその人の渇望に応じたものになるようです。なので、人によって違う権能になるそうです。根本は似たようなものが多いですけどね。

そして今回のスバルの強欲の権能は『仲間の位置と状態を光で感じる』といったものでした。少しだけレグルスに『小さな王』に似ていなくもないものです。あれは一方的に妻たちに擬似心臓を植え付けるものでしたが、スバルの権能はそういった存在の位置や状態を知らせてくれるものでした。

そして次の25巻では、この『コル・レオニス』のもう一つの能力が披露されます。また、『光で感じる』のにも条件があるのですが、これは7章で明らかになります。

ルイ・アルネブ

そして5章でも一瞬ライに変わって登場したルイが登場しました。スバルの記憶喪失は一度目にレイドの死者の書を見た時にルイと遭遇して喰われたためでした。

そしてルイは生まれながらに記憶の回廊に存在し、外には出られないということでした。ちょっと意味がよくわからないですよね。僕もよくわかっていません。ただ、ずっとあの場所にいるなんて嫌ですよね。

そして、今回『ナツキ・スバル』とナツキ・スバルを引き剥がし、スバルを二度食べることがルイの目的でした。しかしレムの登場でそれが阻止されました。

ちなみにスバルが意識を失っている間にメィリィの首を絞めて殺したり、ナツキ・スバル参上と書きまくったりしていたのかは25巻で明らかになります。それはルイと関わることです。

また、これも確定ではないですが、嫉妬の影が襲ってきたのも、恐らくはルイが死に戻りを知ってしまった為に塔に影が襲来したのだと思います。4章と同様で、エキドナの茶会ではペナルティは発生しなかったけど、現実に戻ると聖域が影に呑み込まれていました。今回も同じで記憶の回廊ではペナルティは発生しなかったけど、現実の塔では影に呑まれることになりました。




名前と記憶の回帰

そして、今回、シャウラの白光によってライが死にました。ちなみにWEB版ではライが死ぬ流れはありません。

そしてここで暴食が死んでも奪われた『名前』や『記憶』が戻ることはないことが確定しました。

では、どうすれば戻ってくるのか?それは25巻でその一端が垣間見えます。

むやみに殺せなくなった暴食ですが、どうなるのか。

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まとめ

ということで今回の内容をまとめます。

・メィリィはカペラの躾によって様々な体に変えられていた
・スバルの記憶喪失は、レイドの死者の書を見て繋がった記憶の回廊でルイに食べられた結果
・スバルの強欲の権能は『仲間の位置と状態を光で把握』
・スバルが解決しなければいけないのは五つの障害
・ライを殺しても名前と記憶は戻らない
・レイドがロイの肉体を乗っ取って自由に動けるようになった
・レイドは嫉妬の影を斬れる
・シャウラが大サソリと判明
・五つ目のルールは『試験の破壊を禁ぜず』

次回、6章完結の25巻もお楽しみに。

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